1ページ目から読む
3/3ページ目

いま使おうとすると……そもそもアプリがない!

 以上のような違いがあるわけですが、それでも今あらためてこの初代iPadを使ってみると、挙動自体は(多少もっさりとしていますが)スムーズで、もしかして現役でもそこそこイケるのでは? と一瞬期待してしまいます。しかし実際にアプリをインストールしようとすると、それが幻想であることに気付かされます。

 なぜなら、初代iPadはiOS 5.1.1までのサポートとなっており、現在App Storeに登録されているアプリの多くはインストールはおろか、ダウンロードすらできないからです。プリインストールアプリの中にもすでに動かないものがあり、見た目よりもできることははるかに少なめです。できることといえば、せいぜいiTunesで音楽を買って聴くくらいです。

App Storeのほとんどのアプリは互換性がなく、ダウンロードすら行えません
YouTubeに至っては接続すらできない有様です
ブラウザ(Safari)も速度が遅い上にレイアウトが崩れまくりで実質的に使えません
唯一マトモに使えたのはiTunes。曲の購入からダウンロード、再生まで問題なく行えました。敢えて使うのならば用途はこれくらいでしょう(ただしスピーカーはモノラルですが)

 いま手元に初代iPadがあり、動作するアプリがそのまま残されていれば、それはある意味で貴重と言えます。セキュリティの観点からも、初代iPadをいま敢えて現役で使うことは考えにくいですが、それでもほんの10年前のデバイスがこうしてソフト側の問題で使えなくなるのは何か間違っているのかも……今回改めて初代iPadを使って、そんなことを考えさせられました。