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現在のツイッターは「血に飢えた動物のはびこるサバンナ」

 そこで、奢りにきた人の話をもとに「こないだ心臓で性的に興奮しちゃう心臓フェチが奢りにきたんだけど~」「これは財産の差し押さえのバイトしてる人から聞いた話なんだけど~」と面白おかしくツイートをしていたら、ツイッターのフォロワーも増え、いつしか約9万人に。フォロワーのうち10%が1回ずつ奢りにくると仮定すると、向こう15年くらいは奢られ続けることができる計算です。まあ、トンデモ計算だけどね。

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 そうしてフォロワーが増えるにつれ、奢り依頼の数も増えていきました。その反面「フォロワーが増えると、書きづらくなることも多いな~」と思うことも増えました。自分自身の話はもちろんのこと、奢りにきた人の話も「ちょっと身バレするかもしれないので、ツイートはしてほしくないです……」と言われることも多くなりました。現在のツイッターは「血に飢えた動物のはびこるサバンナ」なので、よくわからないことですぐに炎上したりします。多くの人がビビるのも当然っちゃ当然です。僕も以前、箸を持っている画像を上げたら「お前は箸の持ち方が汚い」「育ちの悪さが窺える」「箸もマトモに持てないなら海外に移住しろ」とお箸界隈の方々に総スカンを喰らったことがあります。ツイッターはとても恐ろしい世界です。

ただ奢られ、サクッと簡単な日記を書くだけで「月3桁万円」

 と、ツイッターが危険になってきたこともあり、軽めの内容を継続してツイートしつつも、それと同時に少しリスクのある話などを「note」という文章を売ることができるサイトで月698円の有料メルマガを配信しはじめました。「ツイッターでは言えない話」をそこに書きはじめたわけです。

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嫌なこと、全部やめても生きられる』(扶桑社)

 そんなこんなで、ただ奢られ、それをもとにサクッと簡単な日記を書くだけでnoteから「月3桁万円くらいのお金」も口座に振り込まれるようになり、いよいよ僕もよく分からない人間になってきました。そんなよく分からない僕の元に「ぜひ!うちで本を出しませんか?!」と出版社の偉い人がやってきて、そこで生まれたのがこの本というわけです。

「毎月そんなに儲かってるってことは、やっぱりタワマンとかに住んで豪遊してるの?」と思われる人もいるのかもしれませんが、そんなことはありません。