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日本の人口が9000万人になったら……

「日本は外国の資源に依存しています。歴史を振り返ると、日本は資源を獲得するために苦心し、その結果、政治的な困難にも巻き込まれてきました。もし日本の人口が減少すれば、それだけ必要とする資源が減るのです。これは日本にとって悪いことではない。

 人口が減ったら経済力が落ちると心配する声もあるようですが、日本よりも人口が少ないにもかかわらず経済的に成功している国はたくさんあります。オーストラリア、フィンランド、イスラエル、シンガポール……。人口が9000万人になったからといって経済力が極端に落ちることはないでしょう。

 今、世界は持続不可能な経済で回っています。森林、漁業、水など、われわれは資源の回復をまたず、欲望のまま使っています。今のペースでいくと30年で必要とする資源はなくなってしまうかもしれません。

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 持続可能な経済を営むには、枯渇させないように資源を使う必要があります。かつて日本は持続可能な国でした。江戸時代、鎖国をしていたので、基本的に国内の資源ですべてをまかなっていたのです。森林を守りながら木材を利用していましたし、農業も漁業も同じです」

©文藝春秋

出典:「文藝春秋」2月号

 少子化と同時に進行する高齢化の解決策、ダイアモンド氏が「人口減少、高齢化、不景気などよりも大きな問題だ」とする韓国、中国との関係を改善する方法に加え、21世紀が中国の世紀にならない理由、アメリカに忍び寄る軍事クーデターなき独裁の危機など2020年の日本、世界の行方を独自の視点で語る「人口減少社会を恐れるな」の全文は「文藝春秋」2月号および「文藝春秋 電子版」に掲載されている。

文藝春秋

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人口減少社会を恐れるな