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藤平尚真と僕と文春

 今年の1月に行われていた新人合同自主トレでのこと、藤平投手は冬の仙台にも関わらず、裸足で生活をしていた。練習以外は靴を脱いで、足の母指球で地面をつかむ力を養っているのだという。

 きっかけは中学の時にやっていた陸上競技、なんと中学時代は走り高跳びでジュニアオリンピック優勝の経歴を持つのだが、競技の合間にスパイクを脱いでいたら記録が伸びたのだという。それからというもの横浜高校時代の寮でも裸足トレーニングを続け、プロ野球選手になった今も続けているのだ。

 誰かに教えてもらったわけでなく、自分でこれがいいと考え、誰がなんと言おうと行動に移せる芯の強さを藤平選手は持ち合わせている。あの箱根駅伝三連覇中の青山学院大学陸上競技部原晋監督もこの間何かの番組で「持論を持つこと」が大切だとおっしゃられていた。

 ちなみに勝手ながら僕は藤平選手に何かヘンな縁のようなものを感じている。

 昨夏の8月15日、仙台からの仕事帰りに甲子園を後にする横浜高校野球部とバッタリ新大阪駅で遭遇。平田徹監督にご挨拶させていただき、部員にも声をかけたが、あの中にきっと藤平投手もいたのだろう。しかもその日なぜか「SENTENCE SPRING」とロゴが入ったTシャツを着ていて、監督さんにいじられたのを覚えている。

「SENTENCE SPRING」のTシャツ ©かみじょうたけし

 そしてこの間の6月16日の朝、偶然にも品川駅のホームで甲子園に向かう楽天の選手と遭遇、そこには登板前の藤平投手もいたのだ。しかもその日は「卒論」とプリントされたTシャツを着ており、則本投手にいじられるオマケつき。

「卒論」のTシャツ ©かみじょうたけし

 昨夏の甲子園登板直後と、約10カ月後の甲子園登板直前に駅のホームで会うなんて! しかも文春野球コラムで書く日がくるなんて! これは見えない糸で結ばれとるな!

 運命の人やわ!!

 よし、今日から俺も裸足で過ごそう。そして母指球で地面をつかむ感覚を養うぞー!

 えっ?

 まずはお客さんをつかむ感覚を養ったほうがええぞって?

 それ誰か教えてくれー!!

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