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――それは我慢が足りないのでは。

上原 我慢……、結婚生活は我慢だって言う人いるんですよ。わりと昔の人が多くて。私が離婚する時も、「我慢できない人だよね」って。結婚生活は我慢っていう結婚観は私にはないです。

 我慢って……だって我慢って「辛い」とセットじゃないですか。この先、辛く生きるんですか? その方がよっぽど結婚に失礼じゃないですか? 私だって我慢できるけど、私は結婚生活を辛いものとか我慢するものとかじゃなく、幸せなもの、幸せで楽しいものにしたい。

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©︎文藝春秋

 なので、幸せより「我慢」や「辛い」の方が大きくなってきたら続ける必要はないような気がします。好きという気持ちなら、「好き」が「我慢」よりもちょっとでも大きく残っているなら、いいと思います。

「絶対離婚しない」って相手に言いたくない

――日々の生活や子育てなどがある現実の結婚は、「好き」「嫌い」だけでは成り立たないのではないですか。

上原 確かにお子さんがいたり、子育てで仕事を離れていたり、旦那さんの稼ぎが極端に少ない方からしたら、私の言い方ってすごく子供のいない人の脳天気な気持ちに聞こえると思うんです。仮に自分に5歳とかの子供がいて、旦那さんの稼ぎで暮らし、仕事を休んでしまっていたなら、その時には忍耐という感情が生まれるのかもしれませんし、今だって私の考えだけが正しいとは思わないです。

――今回の結婚生活は長く続きそうですか?

上原 今、嬉しくて幸せですけど、夫には「私のことが絶対変わらないくらい嫌になったら、別れたいと言ってほしい」と話しています。私は無理に「絶対離婚しない」「死んでも離婚しない」って相手に言いたくない。何回も離婚しているから、そのときは「いいよ」って。もうそっちの方がお互い幸せだと思う。夫は「はあ?」っていう感じでしたけど(笑)。

©︎文藝春秋

 結婚する時は離婚することを考えてないけど、人の気持ちって分からない。終わるときってもう手遅れなんですよね。頼み込んでも相手が嫌だって言ったらおしまいですから。

後編に続く