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【アカデミー賞4冠】“字幕を読まない”米国で『パラサイト』大ウケの2つの理由

 

2020/02/10

 今、ハリウッドで一番モテている男はアジア系だ。アメリカで大フィーバーを起こしている韓国映画『パラサイト』がアカデミー賞作品賞、監督賞、国際長編映画賞、脚本賞と、合計4部門を受賞したことによりハリウッド・スターまでもが同作の監督やキャストに熱狂する状態が生み出されている。

ポン・ジュノ ©getty

 ゴールデングローブ賞前夜パーティーでは、ブラッド・ピットが主演ソン・ガンホと感激しながら握手を交わした。ポン・ジュノ監督にいたっては、レオナルド・ディカプリオら競合ノミネート陣から挨拶されつづけるため、アワードやパーティーに参加するたび人だかりを発生させる日々を送っているようだ。

 この“モテっぷり”を受けて、米配給会社は自信満々に世界各国のスターが『パラサイト』を絶賛していくビデオをリリースしている。

『パラサイト』旋風をForbes誌は「クレイジー」と表現

『パラサイト』旋風は数字にも表れている。カンヌ国際映画祭パルムドールを獲得する幸先良いスタートを切り、世界興行収入は1億5,000億ドルを突破。北米市場においては、『アベンジャーズ』や『スター・ウォーズ』シリーズを超えるかたちで年間最大のオープニング週末興行成績を稼ぎあげ「アメリカとカナダにおいて最もヒットした外国映画トップ10」入りを果した。

『パラサイト 半地下の家族』© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

 2020年に入っても熱狂はさめやらない。全編韓国語の外国映画としてアカデミー賞フロントランナーとなった話題性により、公開から3ヶ月以上経ったにもかかわらず上映館は増えつづけ、ついには1,000館の大台に届いた。経済誌Forbesをして「クレイジー」と言わしめる人気ぶりだ。