「伝統だから」で思考停止せず、本来の目的を意識しよう
上司は「朝礼は伝統だから」と言いますが、そもそも朝礼って業務連絡をしたり、職場での意識を統一したりすることで、仕事の成果をあげていくための手段、そう、あくまで“手段”ですよね。みんなが集まって仕事をするのも、同じようにあくまで成果を上げる“手段”です。
でも、「伝統だから」や「これまでもそうしてきたから」という流れで思考停止してしまうと、手段が目的のように感じられて、本来の目的(この場合では仕事を効果的に遂行する)からそれてしまうことがあります。
Aさんは、もしかして午前中だけでもリモートワークを導入できれば、睡眠時間を確保できたり、満員電車で体力を奪われずにすんだりして、もっともっと仕事で成果を出せたかもしれません。その方がよっぽど、会社の本来の目的にかなっていると思いませんか?
会社によって様々な慣習や伝統があると思いますが、それらも「そもそもなんでやってるんだっけ?」というところを意識して、見直すチャンスがあるといいかもしれません。
「リモート=サボり」とは限らない
リモートワークは、同じ空間にいなくても仕事ができるために「その人が本当に働いているのかサボっているのかわからない」と思う方もいますよね。でも、「リモートワークはサボるからだめ!」というのは少し極端ではないでしょうか?
リモートワークに関わらず、その都度の結果として評価できるシステムを作ることができれば問題ないと思います。何しろ、オフィスにいてもサボる人はサボりますよね(笑)。
メンバーがどんな作業をして、どの程度の結果を出しているのか、進捗状況なども含めて共有するシステムを作り、モチベーションを保つ工夫をする方がいいのではないでしょうか。
柔軟な働き方は“特別扱い”ではない
マンガの中で上司は「君だけ特別扱いはできないよ」とも言っていますね。
では、はたして柔軟な働き方を採用することは“特別扱い”なのでしょうか?
同じ会社で働いていても、従業員1人ひとりの抱えている状況は違いますよね。子育て中であって夜泣きの大変さは赤ちゃんによりますし、そもそも満員電車で具合が悪くなる体質かもしれない。
個人やライフステージによって、誰もが同じスタイルでのびのび働けるかというと、そんなことは決してありません。だったら、必要とする人に必要な工夫を一緒に考えていくことが、組織で成果をあげていくためには必要不可欠。Aさん以外にもリモートワークを取り入れることでもっと安心して働ける人はいるかもしれないし、逆にオフィスの環境を整えることで働きやすいと感じる人もいるかもしれません。
みんなを同じ条件で働かせることを目的にするのではなくて、みんながそれぞれ1番イキイキ働けるシステムを可能な限り模索する。それは、組織で成果を出す上でも、働く私たちの安全と安心のためにも、とても重要なポイントなのだと思います。
(漫画:ケイカ、編集後記:伊藤まり)
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パレットークでは、「こうあるべき」を、超えてゆく。をテーマに、LGBTQ+、フェミニズム、多様性について、漫画やインタビューを通して発信している。
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