ペッパーフード社は不法就労の事実を認めた
今回の事態を「ペッパーフードサービス」はどう受け止めているのか。同社広報部に一連の事実関係の確認を求めると、全面的に事実を認め、メールでこう回答した。
《不法就労が疑われる状況が発生していることに当社が気付いたのは、当社の本件店舗担当スーパーバイザーが2020年1月27日に本件店舗を訪店した際のことです。(中略)事実確認を行ったところ、A氏がXさんの在留期間が更新されていないことを認識したうえで、Xさんを就労させていた事実が確認されました。このような事実が確認されたことから、当社では、同年2月4日に開催した当社コンプライアンス委員会において、A氏との本件店舗の運営についての業務委託契約を解除することを決定いたしました。(中略)
当社では、昨今、人手不足が社会問題となっていることを踏まえ、店舗サポート体制を整備し、スポット派遣サービスの導入などを含めたサポートを店舗オーナーに対して行っております。ただ、今回、本件のような事態が発生した事実につきまして、当社としては重く受け止めており、今後この様な事が起きないよう、再発防止に努めてまいる所存です》
Xさんへの給料の迂回支払いのために銀行口座を使わせたB子さんには、本部が厳重注意を行ったという。
実は、Xさんは現在、別の焼肉店で不法就労を続けている。「安価で美味しい」が当たり前のようになっている外食産業をはじめ、日本の多くの産業がこうした違法な雇用に頼らなければ立ち行かない。それが現実だ。日本はその構造的な問題に向き合わなければならない時期に来ている。