Q 内閣支持率は、どのようにして決まるの?
最近、安倍内閣の支持率が下がっているというニュースをよく見ます。「内閣支持率」とはどのようにして決まるものなのでしょうか。(10代・男・高校生)
A 新聞社の世論調査で一般的なのは、面接方式と電話方式、それに郵送方式です。
いずれも住民基本台帳から無作為抽出で調査対象を選び、アンケート調査します。ただし、面接調査は、調査員が本人に会いに行って、直接話を聞きますから、時間と費用がかかります。
内閣支持率のような調査は、ほとんどが電話調査です。「あなたは安倍内閣を支持しますか、しませんか?」と尋ね、答えの比率を集計します。
電話でのアンケート調査は、かつては電話帳に記載されている番号を無作為に選んで電話する方式でした。しかし、電話帳に番号を記載しない家も増えました。
そこで、いまは「RDD法」が使われます。RDDとは、「Random Digit Dialing」(乱数電話番号)の略語です。「ランダムに番号に電話する」という意味です。コンピューターにランダムに(無作為に)電話番号を作り出させ、その番号に電話するという方式です。
コンピューターが勝手に作り出した番号ですから、実際にかけてみたら、使われていない番号の場合もありますし、企業の職場にかかることもあります。相手が企業ならそこで電話を切り、個人宅に限って電話します。
個人宅に電話がつながりますと、その世帯の有権者の人数を確認します。そこでまたコンピューターを使用。ランダムに「年齢順に上から○番目」の人をひとりだけ調査対象に選びます。もし最初に電話に出た人を単純に対象にしてしまうと、在宅率の高い主婦や高齢者の回答が多くなってしまうからです。
いったん選ばれた人が留守だった場合は、時間を変えて再度電話します。
このところ固定電話を持っていない若い人が増えてきました。そこで最近の電話調査では、携帯電話番号もコンピューターに作り出させてかけています。もしあなたの携帯電話にかかってきたら、「どうして自分の番号がわかったんだろう」と心配する必要はありません。コンピューターが選んだのです。
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