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 2月19日の論告求刑公判で検察側は懲役5年を求刑した。

「被害者を支えている優越感を得るため、自ら責任を負うことのできる限度を超えた活動」で金に困窮し、「被害者に対する不満と異性としての好意」が犯行の動機だと指摘し、「被害者の心情を慮らない極めて身勝手な行為」と非難した。さらに、投稿した自撮り画像の瞳に映る景色などを利用して、最寄り駅を特定するなど「アイドルとしての活動を悪用し、強固な犯意に基づいた、執拗かつ粘着質で計画性の高い犯行」と切り捨てた。

「精神的苦痛が極めて重大で、処罰感情は極めて高い」

写真はイメージ。本文とは関係ありません ©iStock

 検察側によると、被害女性は「苦労してアイドルとなり、上京して1人暮らしをしていたが、活動を休止するなど、精神的苦痛が極めて重大で、処罰感情は極めて高い」という。

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 佐藤被告は起訴内容を認めており、最終意見陳述では「事件でアイドルとしての活動はもちろん、日常も壊してしまった。被害者にできる限りのことをしたい」と話した。弁護側も「謝罪の手紙を書くなどして事件を反省している」と執行猶予付きの判決を求めている。

 被害女性に佐藤被告ができることが何かあるのだろうか。いまだに女性を慮ることのできない、身勝手な発言だ。検察側が指摘するように、尋常ではないほど「執拗かつ粘着質で計画性の高い」罪を犯した佐藤被告。被害女性に一生癒えない傷をつけた。注目の判決は26日に言い渡される。