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2020/02/24

source : 週刊文春デジタル

genre : ビジネス, テクノロジー, メディア, 経済, 社会, 国際, サイエンス, 商品

5Gスマホで何が変わるのか?

 まず、5Gによって何が変わるのか。

 5Gの特徴のひとつに「高速大容量」というものがある。ネットの通信速度は高速化され、大きなデータのやりとりも、さらにスムーズになる。

2月に行われたサムスン電子の5G対応端末の発表会。各社から対応機種が続々発表されている(筆者撮影)

 3月のサービス開始によって期待できるのが「スマホでのネット使い放題」サービスだ。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクとも5Gにおける具体的なサービス内容は明らかにしていないが、いずれの社長も「5Gではアンリミテッドな世界観になる」という趣旨の発言をしている。つまり、これまで月末になると、データ容量が足りなくなってネットが遅くなるといったことがあったが、そうしたストレスはなくなり、YouTubeの動画なども見放題になるというわけだ。

 通信料金に関してはNTTドコモやKDDIの社長は「現行よりも少し値上げしたい」といったニュアンスの発言をしていることから、4Gの大容量プランよりも1000~2000円程度、高くなりそうだ。いずれにしても、1万円を超えない程度の料金プランでネット使い放題になるだろう。

 5Gの2つめの特徴として「超低遅延」というものがある。これは通信のタイムラグがなくなっていくというものだ。

 例えば、4G通信を使い、遠隔で自動車を運転しようとするとタイムラグがあるために、急ブレーキを踏んでも間に合わず人を轢いてしまいかねない。しかし、5G通信であればタイムラグがほとんどないため、遠隔操縦で急ブレーキを踏んでも間に合うというわけだ。

 自動車の自動運転は、自動車に設置されたセンサーやカメラが判断を行い、自律的に自動運転を実現する。そうした自動車がトラブルにあったときなど、自律的に自動運転ができなくなってしまったときに、5G通信を使い、遠隔で操縦してトラブルを回避するといった用途に使われる。

 5Gの3つ目の特徴が「多数端末接続」。様々なものに通信機能が載る「IoT」の世界を実現する際、狭い場所で大量の通信が発生しても、きちんと処理できるようになるのだ。

 5Gは、これまで携帯電話向けに使われては来なかった電波を新たに5G用に割り当てることで、高速大容量などを実現する。そのため、5Gのアンテナを街なかにゼロから建設しなくてはならず、サービス開始当初は繋がる場所が限定的になるとされている。

ドコモは昨年9月20日から「5G」のプレサービスを行っている(写真は9月18日の発表会見。中央が吉沢和弘社長) ©時事通信社

 そのため、5Gスマホを買っても「5Gでつながらない」ということが予想される(その時は4Gでの通信が可能)。

 日本全国で5Gの電波をつかめるようになるのは、2022年から23年頃になりそうだ。

 5Gサービスの詳細については、近著『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)でも詳しく解説している。

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