文春オンライン

2020/02/28

安倍政権は「情報開示に消極的」

 情報に対するお題は新型コロナや桜だけではない。次は信濃毎日新聞を見てみよう。

「辺野古軟弱地盤 移設は不可能ではないか」(社説・2月18日)

「基地建設など不可能ではないか」と書き出す社説は「辺野古の埋め立て予定海域の一部で、約70メートルより深い海底地盤が軟弱とみられるデータの存在が明らかになった」とし、これまでの政府説明に大きな疑問符が付いたと指摘する。

 そして後半。

《安倍晋三政権は不都合な事実は過小評価し、情報開示に消極的だ。民意も一顧だにしない。「危険な普天間飛行場の固定化を避ける」と繰り返すばかりだ。》

2019年6月23日、安倍晋三首相と玉城デニー沖縄県知事 ©AFLO

 ここでも出てくるのは政府の「情報開示」。いろいろ繋がっている。

安倍首相と菅官房長官「望ましいとの意向」

 まだある。次はさらに上のステージ。情報の解釈について。

「検察官定年延長、法解釈巡り 人事院が答弁修正 首相と整合か」(東京新聞Web2月20日)

 東京高検の黒川弘務検事長の定年延長を巡り、まさかの法解釈? なんでまたそんなことを?

 すると、読売新聞にわかりやすい解説が載っていた。

「検事長定年延長が波紋 政府、苦肉の法解釈変更」(2月21日)

《検察官の定年延長に前例はなく、政府が一定の独立性を求められる検察の人事に介入した可能性があるためだ。》

 これだけでもギョッとするが、驚くのは次。

《政府関係者によると、次期検事総長の人選は、昨年末から官邸と法務省との間で水面下で進められた。同省から複数の候補者が提案されたが、安倍首相と菅官房長官は黒川氏が望ましいとの意向を示したという。》

 答えが書いてあった。安倍首相と菅官房長官の意向なのだ。

菅義偉官房長官 ©︎文藝春秋

 これまで他紙では「首相官邸に近いとされる検察ナンバー2の黒川氏」(東京新聞2月4日)とか、「安倍政権との距離が近いとされる黒川氏」(朝日新聞2月4日)など、権力と「近いとされる」という書き方だったが読売ではハッキリと近さが書かれていた。首相が教えてくれたように読売を熟読したらよくわかったのである。