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「ビュッフェでオレンジをこっそりバックに…」お金持ちほど“ケチ”になるのはなぜか

セレブに学ぶ「お金の使い道」

2020/02/26
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富裕層はどこにお金をかけているのか

 そんなドケチな富裕層ですが、かけるところには惜しみなくお金をかけます。例えば、不動産、子息の教育、資産価値の残る物(アート、ジュエリー、高級ワインなど)にはお金をかける特徴があります。

©iStock.com

 ユニクロなどを運営するファーストリテイリング代表取締役会長兼社長・柳井正氏はフォーブスの日本長者番付で、長年上位にランクインする経営者です。フォーブスの記事によると、不動産、子供の学費、アートなどにお金をかけているようです。

柳井正の自宅とは? 約2600坪の広大な豪邸と、息子たちの華麗なる経歴
https://forbesjapan.com/articles/detail/32112

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 お金持ちが不動産にお金をかけるのは、相続をする際に現金より有利という理由もあります。また、自宅が充実していれば、家族との時間も作りやすく、来客も招くことができます。移動しなくてもよいので、時間とお金の節約に繋がります。

 教育は次世代に引き継がせることができる投資になります。また、親が子供の学費や習い事の月謝を教育機関に支払うことは、社会通念上の範囲として、一般に贈与税はかかりません。子供にお金をあげてしまうと金額によっては贈与税の対象になります。そのため、富裕層は早期から海外のボーディングスクール(全寮制の寄宿学校)に子息を送り込んだりするのかもしれません。スイスなどは特に高額になり、年間1000万円以上になることもありますが、富裕層には人気だと聞きます。

アメリカにある寄宿学校 ©iStock.com

 また、アートやジュエリーはうまく見極めれば資産価値が上がることもあります。ワインや高級バッグなどもオークションにかけて売ることも可能です。銀の食器なども代々引き継がせることができます。

投資になるものにお金を使う

 一般人だと洋服や趣味など、資産価値がほとんど残らないところにお金をかけてしまいがちですが、富裕層は価値が残るところにだけお金を使う傾向があります。そのためにますます差がついてしまうのです。

 富裕層に近づくためには、資産価値がなく消えてしまう支出にはシビアになる必要がありそうです。全ての支出を投資に変えることは難しいですが、お金を使う度に投資になっているかを考えたいところです。

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