弁解も反論もせず、しっかりと聞き入れる姿勢があったか?
「子供はしばしば現在から逆算し、過去の不本意なことを全て恨んでしまいます。もちろん全く身に覚えのないことについて恨みを言われることも多々あるでしょう。多くの親はそこについ反論してしまいがちですが、事態を悪化させるだけです。『そういう嫌な思いをさせていたなら申し訳なかった』と、弁解も反論もせず、しっかりと聞き入れる姿勢が重要なのです。そうすれば子供は最終的に納得します。
熊沢被告は職業柄非常に冷静なタイプだと推測できますが、そうであるがゆえに、子供の訴えにまともに向き合う価値を感じられなかったのかもしれません。経験から申し上げると、子供が抱える悩みをしっかりと聞いていけば、暴力などの攻撃性はかなり弱まります。1度でも、父親が息子の話に真剣に耳を傾ければ、家庭内暴力の抑止に繋がったはずです」
では実際に家庭内暴力が起こってしまった場合、どのような対応をすれば暴力を止められるのだろうか――。斎藤氏によると、“2つの行動”が最も効果的なのだという。
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この他にも熊沢被告の事件から学べる教訓、日本における中高年引きこもりの現状、幸せな家族の形についてまでを斎藤氏が語ったインタビュー「対話なき“上級国民”家族の悲劇」全文は、「文藝春秋」2月号、「文藝春秋 電子版」に掲載されている。
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対話なき“上級国民”家族の悲劇
【文藝春秋 目次】「消費税ゼロ」で日本は甦る<政策論文>山本太郎/<総力特集>2020年の「羅針盤」/わが友中曽根康弘 渡辺恒雄
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