黒瀬選手の進化を首脳陣も評価
さらには、結果を残してきた先輩からの「もっと考えていこう」という言葉を受け、この世界で生き残るために“考えて取り組む”ことの重要性も痛感しました。お茶目な所もある黒瀬選手ですが、育成からの再スタートとなって、目の色や姿勢にも変化が見られました。
その黒瀬選手の進化には、首脳陣も目を細めます。新井宏昌2軍打撃コーチは「振りきれるようになった」と本来の持ち味を存分に発揮できるようになったことを評価していました。そのことを黒瀬選手に伝えると、「今はタイミングが合っているから自分のスイングで振り切れているんだと思います」と自己分析。これにもきちんと裏付けがありました。
昨季終盤からタイミングの取り方を模索していた黒瀬選手は、秋季キャンプに入ると、藤本3軍監督と毎日スローボールを打つ練習をしてきました。すると、遅いボールに対応するために踏み込んでいく時間が長くなり、その中で「タイミングがしっくりきた」と言います。それまではタイミングが合わないことで差し込まれ、思うようなスイングができなかったといいますが、日々の積み重ねで克服していきました。
日々進化の足跡が見える鷹の若き大砲候補。選手層の厚いホークスでは、チャンスも少なく、注目を浴びるところに行くまでが大変です! それでも、心身ともに急成長中の黒瀬選手はその日が来るまで黙々と結果を求めてバットを振り続けるはずです。
リチャード選手をはじめ、キャンプで猛アピールに成功した若鷹たちに負けてたまるかと鼻息荒い選手は他にもたくさんいます。2020年シーズン、どんな新戦力が現れるのか! 今後も目が離せません。
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