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首相会見は「少し」変わった

 そして読者が読みたい切り口を記事にしていち早く配信するデジタル版の方向性の正しさもこの流れにつながる。実際、毎日新聞のデジタル班は何かふっきれたように面白いと最近実感する。桜を見る会は貴重だった、と言える。

 私は現在の新聞報道を「安倍スタジアム」という野球場に例えるなら、一塁側(読売・産経)と三塁側(朝日・毎日・東京)に分かれていると思って読むと面白いと主張してきた。

 しかし一塁側・三塁側にいる記者たちもまた「見られている」のである。

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2月29日、記者会見を終え引き揚げる安倍首相 ©︎時事通信社

 まだまだ批判も多いが2月29日に比べ3月14日の首相会見は「少し」変わった。こういうスタイルの会見は以前から続いていたが、関心の高い新型コロナウイルスのせいで妙な会見の姿が一般的にも浮き彫りになったのだ。

 そうそう、官邸もSNSなどのネット世論を気にしているという証言をコロナ記事で見かける。今回質問を少し増やしたのもその影響があるに違いない。こちらからの発信はやはり有効なのだ。

 というわけで、首相会見の読み比べから見える「フェーズが“少し”変わった」案件を考えてみました。