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アーティストの新作もここでチェック
カタログには14人分の作品が載っているので、通覧するとなかなかの見応えだ。先ごろ第70回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞したイケムラレイコのページもあって、気配を絵画のかたちに落とし込んだ《GenesisⅠ》や、静謐な立体作品《Lake Face》が見られる。
小林正人のページには、昨年から今年にかけて制作された《ILLUMINATION - SKY》が紹介されている。露出した木材のザラつき、キャンバス上に置かれた絵具の盛り上がりがはっきり見て取れて、作品の発する生々しさにちょっとドギマギしてしまう。
他にも丸山直文が《紫色の湖》や《木立の中のテント》と、優しい色彩に溢れる新作を見せてくれていたりと、かなりの充実ぶり。これなら展覧会が見られなくたっていいや……とはならないけれど、世の中とアートの世界が「通常」を取り戻すまでの愉しみとして、大いに活用されたし。