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なぜ「高額マスク」が街中で売られているのか? 転売ヤーが明かす「次は消毒液、コロナ検査キット」

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「私は扱っていませんが、『ウイルスシャット』を集めて売っている転売ヤーもいます。国内で『ウイルスシャット』はチラホラ見かけるので、そこまで需要も高くないのですが、それこそ商店街の貸し店舗などでは年配の方達が定価以上で買っていくようです。

 しかし、この『ウイルスシャットアウト』については消費者庁からは、新型コロナウイルスに対する『効果を裏付ける根拠は認められていない』と注意喚起されています。それでも市役所の職員で付けている人がいたり、情報を精査しないでつけている人は多いですね」(転売ヤー・A氏)

「ウイルスシャットアウト」(東亜産業HPより)

なぜかホットケーキミックスが高額転売されている

 コロナ禍の転売市場で高額取引されているのは、衛生ケア用品だけでない。

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「実は、ホットケーキミックスがスーパーやコンビニなどで売り切れになり始めました。これは、家で過ごす時間が多いため主婦らが子供のためにお菓子作りをすることが多くなり、売り切れている。Amazonも在庫切れになり、私は1つ約400円の利益が出るように販売しています。またこの流れでバターなどが売り切れになるスーパーもあります」(同前)

 A氏は、もう1つ転売のルートを持っているという。

「私は、日本に在住している中国人にマスクを流したりしているのですが、逆に中国から『買わないか?』と営業が来ることがあるんです。最近ではコロナに関する物が大半で『ウイルスシャットアウト』や置くタイプの『ウイルスシャットアウト』がありました。中でも驚いたのが、『コロナ検査キット』という物もあったんです。キットの画像が数枚と、中国語の説明書が送られてきました。興味は湧いたのですが、売り先に困ったのと100個からの注文だったので仕入れはしませんでした」(同前)

中国人が勧めてきた「検査キット」の写真 ©文藝春秋

勧められたのはPCR検査キットではなく……

 中国語の説明書には15分から20分で検査結果が分かると記載されている。このコロナ検査キットの写真を呼吸器科の医師に見てもらったところ、「PCR検査のキットではない」と解説してくれた。

「画像を見た限りでは、これはPCR検査のキットではありませんね。抗体ができているかどうか(感染歴があるかどうか)を調べる『抗体検出キット』か、あるいは抗原(ウイルスの一部)があるかどうかを調べる『抗原検出キット』のどちらかだと思います。どちらかというと後者ではないか、という気がしています。抗原検出キットというのは、今あるインフルエンザ診断キットと同じ原理のものです。

「検査キット」の写真

 PCRと、抗体検出キットと、抗原検出キットの3つがあるとすると、抗原検出キットが一番信頼できる診断キットになると言われています。これはコロナに限らず一般的な話です。しかし、今の時点で抗原を検出できる確かなキットが開発されたという話は聞いたことがなく、中国製の抗体検出キットはいくつかあり試したこともありますが、あまり確かなものではなかったです」(呼吸器内科医師)

 政府はマスクの高額販売についても、立入り検査や強制収用など対策を強化する方針を固めたという。生活必需品となったマスクを、正規のルート・正規の値段で手に入れられる日はいつになるのか。

なぜ「高額マスク」が街中で売られているのか? 転売ヤーが明かす「次は消毒液、コロナ検査キット」

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