昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

【暴力団幹部が告白】時給1万円女性を半額派遣「ギャラ飲み」と「マスク無料配布」の新たなシノギ

2020/05/13

 日本中のドラッグストアやコンビニから姿を消していたマスク。いまでも医療機関や介護施設などでは圧倒的に不足していると報じられている。その一方、街中では5月になって少しずつ流通するようになり、価格も下落しはじめている。

 そんなマスクをめぐる変化が、意外な方面に波及している。それは暴力団業界だ。

暴力団はなぜマスクをタダで配るのか

 指定暴力団住吉会系の有力組織の幹部が、最近の裏社会のマスク事情を明かす。

「コロナ騒動が拡大を始めた今年の2月ごろに、今後はマスクがシノギ(資金源)になるのでは、と商売にする話が舞い込んで来た。中国から数千枚が入ってくるということだった。1枚につきいくらか上乗せして売りさばき儲かればよいと思っていた」

 実際に、数週間前まで暴力団業界でマスクがシノギとなっていたことは、先の記事でも報告した。しかし、その後の価格下落で、大きなシノギにはならない状況になると、マスクの使い道が変わってきたという。

「50円~」の看板とともに、路上で販売されるマスク。5月に入って店頭に並ぶことも多くなった(東京都内、5月11日) ©時事通信社

「少し前までは1箱50枚入りで3000円ぐらいが相場だったが、すでに値崩れしている。今となってはマスクで商売をしようとは思わない。大量に仕入れたが、マスクがなくて困っている知人に無料で手渡している」

 同様の“慈善事業”は、山口組幹部も行っているという。

「ある人から、『マスクを都合できますか』と聞かれ、先方が必要な分量を都合してあげた。今は大量にマスクを確保しておくことに意味がある。よろず相談所ではないが、『この人に頼めば、世間で枯渇しているマスクが欲しいだけ手に入る』と思わせることが重要だ」

 知人へのマスクの配布だけでなく、介護施設にも配り始めている。

「つい先日のことだが、ある介護施設から人を介して依頼があった。『1000枚ほどマスクありますか。1枚100円ぐらいで分けてもらえないか。あれば2000枚でもお願いします』と打診された。

 そこで2500枚を送ってあげた。先方は、こちらがヤクザだという認識はあったようだ。とにかく、医療や介護の現場はマスクが不足していて困っている。こちらも介護施設から頼りにされたということで、『自分の名前にかけて、粗悪品のマスクは送らない』との思いでしっかりしたものを送った。もちろん無料。マスクは常に1万枚はキープしている」