新型コロナウイルスによる外出自粛が続く中、余裕ができた時間を使って、自宅内の不要なモノを整理する人が増えています。こうした機会にぜひ試みたいのが、写真やビデオ、カセット、さらには紙の本といったアナログ資産のデータ化です。
これらの資産をデジタルデータに変換すれば、置き場所は不要になるほか劣化も防げ、かつ適切なバックアップを行うことで事故による紛失も防げるようになります。今回はこうした、アナログ資産ごとのデジタルデータ化の方法、およびハードウェアの処分方法をまとめて紹介します。
なお最近はこうした取り組みの結果として、各家庭から排出されるゴミが増え、回収がパンク状態になりつつあることが報じられています。データ化によって発生したゴミについては、慌てず急がず、小分けして出すなど配慮しつつ、処分することをおすすめします。
その1)以前はスキャンが一般的だったが…… 〜本・書類〜
本のデータ化は、置き場所を減らせる、持ち歩きが容易になる、紙のように劣化しないなど複数の利点があります。「データだと消失するのが怖い」という声もありますが、GoogleドライブやDropboxなどのクラウドにきちんとバックアップしていれば、火災や水害で容易に失われがちな紙の本よりもむしろ安全です。
紙の本をデータ化する方法としては、糊付けされている背の部分を裁断機で切り落としてスキャンする、いわゆる「自炊」と呼ばれる方法が愛好家の間で多く用いられますが、手間もコストもかかります。昨今は多くの書籍が電子書籍で再販されていますので、セールを活用して安くまとめ買いし、残った本だけをスキャンするのが現実的でしょう。
ちなみにスキャンが終わった本は、古紙回収に出す方法もありますが、ほかに処分したい書類が大量にあるのなら、書類溶解サービスを用いて処分するのも手です。例えば郵便局は、専用の段ボールいっぱいに書類を詰めて窓口へ出すだけで、専用の施設で段ボールごと溶解処理する個人向けサービスを都内で試験運用中です。そのままでは処分しづらい書類をまとめて片付けたい場合には最適です。