1ページ目から読む
2/3ページ目

その2)オプション付きで業者に依頼すべし 〜写真・アルバム〜

 写真はスキャナを使って自力でデータ化することも可能ですが、原則1枚ずつのスキャンになるほか、色の補正が必要だったりと、量があると相当な手間がかかります。バラ写真またはネガが残っていれば、業者に一括依頼するのが手っ取り早いでしょう。アルバムのページ単位でのデータ化を行ってくれる業者もあります。

 業者に発注した場合の価格相場は基本料金+1枚あたり10円程度ですが、あまりコストをケチるよりは、自動色補正のオプションをつけて納品後に手間がかからないようにしたり、将来的に困らないよう解像度を高めで依頼するなど、用意されているオプションは極力つけるのがコツです。海外発注により納期がかかる代わりに安く仕上げられるサービスもありますので、それらを併用してコストを下げるとよいでしょう。

 気をつけたいのが納品形態です。ネットにアップロードし、専用ソフトやブラウザを使って閲覧する方式だと、ダウンロードが1枚ずつしかできなかったりと、小回りが効かないことがあります。DVDなどメディアによる納品ならば、あとからの分類の変更や修正も容易ですし、それらをAmazon Photosなどに自前でアップロードすれば、バックアップとしても機能します。データ一式が必ず手元に残る方式を選ぶことをおすすめします。

ADVERTISEMENT

「節目写真館」などのデータ化業者では、バラ写真、フィルムはもちろんアルバムのデータ化も請け負っています

その3)業者に頼むか、自分でやるか 〜ビデオテープ・カセットテープ〜

 VHSや8mmなどのビデオテープも、写真と同様にデジタルデータ化を請け負ってくれる業者が存在しますが、対象はあくまでホームビデオのみで、テレビ録画など版権・著作権のある映像には対応しないのが一般的です。価格も1本2,000~3,000円程度はするので、コストもばかになりません。

 こうした場合は、S端子などを搭載したアナログキャプチャーデバイスでビデオデッキとPCを接続し、ひとつひとつデータ化することになります。多くの製品は編集ソフトが付属しており、オールインワンで作業を行えますが、画質調整などの手間に加え、120分のテープがあれば作業時間は必ず120分は必要になるため、この種のデジタルデータ化作業の中ではかなり面倒な部類に入ります。

 また手元にビデオデッキがない場合、新たに購入する必要があるため、結果的に業者に出したほうがコストが安くつく場合もしばしばです。個人的には、まず何本かを業者に発注してみて、その仕上がりによってどうするかを決めるのがおすすめです。

ビデオデッキ側はコンポジット端子、PC側はUSBに接続してデータをコンバートできるアナログキャプチャーデバイスを使えば、ビデオテープをデジタルデータ化できます。写真はサンワダイレクトの「400-MEDI008」

 一方、カセットテープについては、調整が必要と言ってもビデオテープに比べるとかなり容易で、かつ作業がオールインワンで行える、メモリカード録音対応のカセットデッキも(かなり数は少なくなってきましたが)市販されていますので、ビデオテープほどの手間はかかりません。ただし現在市販されている製品はオートリバース非対応で、A面B面をひっくり返す手間がかかることは、作業時間に織り込んでおいたほうがよいでしょう。

カセットテープについては、直接メモリカードにMP3化して保存できる製品もあります。写真はソニーの「CFD-RS501」