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外出自粛で気分が落ち込む……精神科医が教える「コロナ鬱から身を守る“3つのポイント”」

「憂鬱感というのは人間の自然な感情です」

“コロナ鬱”という言葉をよく耳にするようになった。「自分が感染して死んでしまうのではないか」と四六時中そればかり考えてしまったり、人と会うことのできない孤立感から憂鬱感を募らせたり。本格的な鬱病とはいかないまでも、連日コロナの感染者数や死亡者数が報道され続けるこの状況下で、不安を抱かない人はいないだろう。

「感染することに対して不安を持つこと、また、コロナウイルスによって大きく変わった環境にストレスを感じることは自然な感情です」

 昭和大学医学部精神医学講座教授の岩波明氏は、この憂鬱感をそう肯定する。

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「憂鬱感というのは人間の自然な感情であり、日常生活の中で、そのような感情を抱くことは珍しくありません。漠然とした病や死への恐怖など、平時には日常に追われ忘れている不安感がコロナをきっかけに顕在化するということも起きています」

 では、誰もが持ちうる憂鬱感に、私たちはどのようにして立ち向かえばいいのだろうか。

12時前には布団に入ろう!

 まず何よりも避けなければならないのは、これまでの生活リズムを崩してしまうことだという。在宅勤務になり、会社に行かなくなるだけで生活リズムは乱れてしまう。一日のスケジュールを綿密に立てる必要はないが、起床時間や就寝時間を今までとなるべく変えないことは心掛けたい。

 鬱状態に陥らないために、日々の生活で最も大切なのは睡眠をきちんととることだという。12時前には布団に入り深く眠ることで、鬱状態を避けることはもちろん、集中力や注意力の低下を防ぐこともできると岩波氏は話す。

岩波明氏(昭和大学医学部精神医学講座教授)

意識的に情報を遮断する

 精神的な弛緩、つまりリラックスすることも重要だ。たとえば、コロナをめぐって錯綜する情報への向き合い方。

「四方八方から情報が入ってくる現代社会において、人はどうしても過度に不安を煽られ、一部のメディアはそれを助長します。情報の中には事実に基づかない憶測も多く、それらを追っていくと不安が増幅し、アリジゴクのような深みにはまってしまいます。」

 不安を解消するためにスマホでさまざまなサイトを巡るのは逆効果。時間を決めて情報にアクセスすることや、信頼のおける情報にだけ触れることで、緊張状態が続かないようにしたい。