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「ガッガッ」とはどんな人物なのか

 すべての始まりといえる「ガッガッ」とはどんな人物なのか。

 本名を「ムン・ヒョンウク」という。国立大学建築学部に通う大学生だった。

「ガッガッ」とは「GodGod」の韓国語式読みだ。自分のことを「神」と称していた。また逮捕前に押収されたスマホのメッセンジャーでの通信記録には「俺は絶対捕まらない。携帯を捨てれば、話は終わりなんだから」と豪語していた。

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「このこともあり、警察側も『逮捕は100%可能』と発表するなど猛烈なプレッシャーをかけました。彼のものであると予想できるeメール、SNSのアカウントのみならず、本人が映っていると推測される防犯カメラの分析、また彼は有料会員からの報酬(n番部屋への入場料)を商品券で受け取っていたため、これを換金する業者も捜査対象としました」 (前出・社会部記者)

 3月24日にデジタル性犯罪特別捜査本部を結成。また4月3日には捜査を担当する慶北地方警察が他のサイバー事件の捜査を一旦中断、25人体制を組み、彼の逮捕に力を集中させる徹底ぶりだった。

写真はイメージです ©︎iStock.com

 かくして、身元を割り出し、5月9日から「2018年の大邱での女子高生性暴行事件」にの容疑で逮捕し事情聴取を行った。その過程で11日に「自分がガッガッである」ことを自白。12日に勾留期間延長が決まった。13日に写真と名前の公開が決定、前述の通り18日にはメディアのフォトラインの前に立った。

徴兵が心の闇を生んだと自供

 そこに現れたのは、1995年10月19日生まれの24歳だった。出身地は京畿道の始興市。居住地は安城市で、同市内の韓京大学の建築学部に2014年に入学。休学しての徴兵を終え、4年生として在籍中だ。韓国メディアでは、「中高時代は問題も起こさず、人間関係も悪くはなく、勉強も適度にやる。平凡な学生だった」という人物像が報じられている。

「学校での彼を知る人の多くは『おとなしくて印象に残っている姿もない』といいます。しかし2014年に大学入学後、1年を終え、徴兵に行ったことが心の闇を生んだと自供しています。友人たちと別の時期に休学して行ったため、連絡が途絶えてしまった。親しい人がいなくなったのだと。確かに『いつもポツンと講義室の入り口で授業を聞いている。その姿しか印象にない』という声も聞かれます」(韓国月刊誌記者)

写真はイメージです ©︎iStock.com

 しかし2018年2月、「n番部屋」を設立。相手の両親までも脅迫し、わいせつ動画・写真をアップさせる犯行を繰り返していた。同年8月に「n番部屋」の運営をハンドルネーム「ケリー」に引き渡したが、その後「博士」の運営する別のチャットルームに現れ、連絡を取り合ったことも確認されている。

「その頃彼は、学術に打ち込む姿勢を見せているのです。学内の成績は中位圏ながら、建築学の担当教授とともに学会誌に論文を共同で書いたり、専攻関連の対外活動に加わったりしていた。しかし、グループでやる卒業制作の準備中に突如、休学届を出した。校内ではこれが共犯者の『博士』の逮捕と重なったため、『あいつが実はガッガッではないか?』という冗談も出ていたそうです」(同上)