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藤井聡太七段、史上最年少タイトル挑戦に立ちはだかる永瀬拓矢二冠とは“ウマが合う”

「永瀬さんは藤井さんを可愛がっている」

 永瀬は今年、初タイトルの叡王を獲得した屈指の強豪。ストイックな人柄で知られ、あだ名は「軍曹」。

「永瀬さんは何より将棋の強さを最優先します。研究会も、自分にメリットがないと思ったら遠慮せずに相手を変えたり。純粋な人柄ですが、誰とでも仲良く、というタイプではありません」(観戦記者)

ストイックな姿勢から“軍曹”とも呼ばれる永瀬拓矢二冠 ©文藝春秋

 永瀬をパートナーにしたVSは集中力が漲っ(みなぎ)ているという。席主が明かす。

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「朝9時前にやってきて、挨拶もそこそこに指し始めます。ふつう、プロの研究会はお昼は息抜きがてら外で食べるんですが、二人は用意した弁当でササッと済ます。夜8時くらいまで、トイレ以外は部屋から出ません。

 たまに二人が手をつけないままのペットボトルが残されるんですが、子供たちのジャンケン大会の景品にしています。皆、あれを飲めば強くなれる! と大張り切りです(笑)」

ファン注目のAbemaTV将棋トーナメントでも、永瀬二冠とはチームメイト ©文藝春秋

 この二人の組み合わせを、席主は「ウマが合うようだ」と評する。

「永瀬さんは藤井さんを可愛がっているように見受けられます。永瀬さんは研究会で将棋以外のことを話すのが好きじゃないんですが、藤井さんも同じタイプなのかも。三人でご飯を食べた時、私が『永瀬さんの練習量は棋界で一、二を争うそうですね』と聞いたら、永瀬さんは『私は、練習量は絶対裏切らないと信じていますから』と強い口調で言った。その横で藤井さんが深く頷いていました」

 天才少年と軍曹。遠からず、大舞台でタイトルを争う日が来るかも知れない。

藤井聡太七段、史上最年少タイトル挑戦に立ちはだかる永瀬拓矢二冠とは“ウマが合う”

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