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青春版・半沢直樹? 韓ドラ『梨泰院クラス』大ヒットに隠れた「巧妙で緻密な」4つの魅力

新時代のヒット条件が見えてくる

2020/06/20

 コロナ禍による在宅時間の増加で、サブスクリプション動画配信サービス・Nettflixの加入者が爆増した。そのコンテンツの中でも世代問わず大ヒットしているのが韓国ドラマ『梨泰院クラス』だ。

 普段は韓国ドラマを観なかった層にもリーチし、配信開始から2ヶ月以上が経つ本稿執筆時点でもリアルタイム人気ランキングの上位をキープし続けている。既に完結しているコンテンツ(※言及がないだけで、続編が作られる可能性が公式発表や劇中で否定されているわけではない。)としては異例の息の長さだ。日本だけでなく、アジア各国でも旋風が巻き起こっている。

Netflixオリジナルシリーズ『梨泰院クラス』独占配信中

 我々の心を掴んで離さない『梨泰院クラス』の魅力を分析すると、実に巧妙かつ緻密な4つの工夫が張り巡らされていることが分かる。

その1)「青春版・半沢直樹」とも言える、復讐劇が痛快すぎる!

 このドラマを観た人が未見の人に勧める際、日本で最もよく使われるのが「青春版・半沢直樹」というたとえだ。

主人公の青年 パク・セロイが個人的怨恨から巨大飲食店グループ「長家(チャンガ)」に立ち向かい、自身の経営する小さな居酒屋「タンバム」を成長させていく。まさに「やられたらやり返す」の繰り返しだ。そこに韓国ドラマの代名詞とも言える淡い恋模様が織り交ざるのが「青春版」と言われる所以になっている。

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 では、TBSの「日曜劇場」風のこってりしたお芝居合戦が観られるのかというとそうではない。海外での配信を担っているので勘違いされやすいが制作はNetflixではなく、いわゆる「ネトフリオリジナル」特有のエッジや重厚さがあるわけでもない。量産体制の中で韓国のケーブルテレビがライトに作ったいわば「通常運行」の1作であり、「復讐」がテーマになっていながらも登場人物たちはカジュアルな演技テンションを崩さない。

 ネタバレになってしまうので多くは言及を控えるが、この復讐の動機は親子愛だ。儒教道徳が深く根付いた朝鮮半島の文化圏において親子愛とは、「日曜劇場」のような意図的なオーバーアクトやNetflixドラマのようなセンセーショナルさを乗せずともサラッと描ける題材なのかもしれない。