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なぜ私はストロング缶を手放せないのか 満員電車で、子どもと公園で、毎日計4本…

2020/07/05
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ママ友から苦情、妻は「恥ずかしいからやめて」

 家族や友人に迷惑をかけてしまったという声もある。システムエンジニアとして働く42歳の綿貫聡さん(仮名、男性)は、最近子どもと公園に行ってもストロング系を手放せないことがあったという。

綿貫聡さん(仮名) ©押尾ダン/清談社

「もともとビールが好きで、以前はアサヒスーパードライを毎日飲んでいました。でも、子どもが生まれて妻から渡される小遣いが減ったので、安く酔えるストロング系に変えたんです。すると、飲んでいるうちにエスカレートし始めて、仕事帰りに500mlのロング缶をコンビニで買い、延々と朝まで飲み続ける毎日になってしまいました。

 量を飲むので二日酔いになるのですが、そのつらさをごまかすためにまた迎え酒としてロング缶を飲むという悪循環です。外出自粛の間は子どもを公園に連れて行ったときもロング缶を飲んでいたんですけど、ママ友から苦情が入り、妻に『恥ずかしいからやめて』と言われました。でも、どうしてもやめられないのが辛いところです」(綿貫さん)

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写真はイメージ ©iStock.com

 前出の黒田さんも、ストロング系を飲んでいる時の家族の視線が冷たいと話す。

「ロング缶を飲みながらソファで録画番組を見ていると、酔いつぶれてそのまま寝てしまうようになってしまったんです。家族からすれば、ダメ男が家庭内にいるように感じるようで、かなりキツく『お願いだからやめて!』と言われました。ストロング系の商品パッケージは毒々しいので、それも心証を悪くした一因のようです」(黒田さん)

写真はイメージ ©iStock.com

 綿貫さんはストロング系を飲み始めて以降、外出先でも酒癖が悪くなってしまった自覚があるという。階段から落ちて、体中が痛くて翌朝起き上がれなかったこともある。