2人の出会いのきっかけは、菊池桃子さんが15~16年に民間議員として参加した「一億総活躍国民会議」。そのことから「税金を使った国の会議を“婚活”の場にするのはどうかと思うが」という日刊ゲンダイの最後っ屁が印象的だった。
あれから約半年。桃子のパートナーが取り仕切る「税金の使い道」が再燃している。
先ほどの記事に戻ろう。読みどころは財務省の驚き、嘆きである。
日経も心配した「勇み足気味のキャンペーン」
《今井―新原ラインによるスピード重視の意思決定で、巨額補正の中身が次々と決まっていった。主計局内からはこんな不満が漏れる。「ほとんど詳細を知らされないまま、予算が決まっていった」》(朝日新聞デジタル7月6日)
経産省出身コンビの強さがわかる。しかしだ、「Go To キャンペーン」が登場したときは何と報道されていたか。5月6日の日経新聞を見てみよう
《肝心の収束時期は現時点で見通せない。緊急事態宣言も5月末までの延長が決まった。勇み足気味のキャンペーンは支援対象に1年程度先の旅行の事前予約や宅配サービスなどを含める案が浮上する。いずれにせよ流行の第2波、第3波を招かないよう慎重な運用が求められる。》(「はやコロナ後を想定、国内旅行や外食にクーポン」)
経済を回すことは大好きであろう日経新聞が「勇み足気味のキャンペーン」と心配ぎみに書いていたのである。記事には「足元で外出抑制を呼びかけながら講じる消費振興策のかじ取りは難しそうだ」とも。まさに今のことである。
再委託による「中抜き」問題
さらに「Go To キャンペーン」では、経産省が事務局の委託費の上限を総事業費約1.7兆円の約2割にあたる3095億円として委託先を公募していることもわかった。同じ時期には同省の「持続化給付金」の再委託問題もあった。トンネル(会社)を抜けたら電通だった、という例の「中抜き」問題である。
「Go To」は持続化給付金とは別の事業だが、事務局公募の中止に追い込まれた。
《事務局を決めるための事前の説明会には電通も参加しており、与野党では「本命が渦中の電通だったから、公募を中止せざるを得なくなったのではないか」との見方がもっぱらだ。》(日経新聞6月13日)
やっぱり同じような匂いがする。
次の記事も強烈だ。ここでも新原氏の名前が出てくる。
「官僚も憤る電通『中抜き』の構図 源流にあの『官邸官僚』と民主党時代の決定」(毎日新聞WEB7月8日)