昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2020/07/26

リキッドファンデーションの注意点

 またもう一つの注意点として、女性にとっては、日焼け止めといえばリキッドファンデーション(化粧下地)を思い浮かべるだろう。きれいな仕上がりであるものの、実はそこに含まれる乳化剤(界面活性剤)によって「皮膚の角質細胞の接着部を弱めてバリアを低下させてしまう、かえって隙間から紫外線が入り込む恐れがある」(吉木医師)という。

 皮膚の表皮は何層にも重なり、レンガのように角質細胞が積み重なって外部からの刺激を防ぐが、乳化剤はこの肌バリアを壊してしまうというのだ。

©iStock.com

 そこで吉木医師が勧めるのは、液状のリキッドではなく、パウダータイプのファンデーション。

「パウダーに含まれる成分はSPF値が表示されていなくても紫外線散乱剤と同じ働きがあり、肌にやさしく紫外線を防ぎます。よく乾燥肌だからと、リキッドやクリームタイプの化粧下地を選ぶ人がいますが、これらに含まれる添加物が肌荒れの原因となることが多いのです。実際に多いパターンとしてリキッドファンデーション使用→肌のバリアが低下して乾燥肌に→乾燥肌にパウダーはつきづらく、ますますリキッドでカバー→さらに乾燥して紫外線も入りこみやすくなる、という負のスパイラルに陥ります。

 これを断ち切れば、パウダーがきれいにつき、紫外線に負けない健康的な肌になるでしょう。実際、化粧品を全く使わない同年代の男性の肌のほうが、良い状態ではないでしょうか」(吉木医師)

 菅原医師も同様に、「手をかけるほど肌は荒れやすくなる」と話す。

「皮膚には自分で潤う力も、外部の刺激から守る力も、きれいになっていく力もあります。それをできなくさせているのが日焼け止め製品であり、女性が使う一部の化粧品であると思います」

 顔はパウダータイプのファンデーション、そして長時間外にいる時は長袖やスカーフで身体をなるべく覆うのが、肌に負担をかけない紫外線対策。

 ストイックに化学物質の全てを排除する必要はないが、何も考えずに日々、日焼け止めを塗り続けるのがいいのか、今一度見直したほうがいいかもしれない。また日光は、骨を強くして免疫力を高めるビタミンDを生成する面もある。特に成長期の子供には過度な紫外線対策を控えたほうがいいだろう。

この記事の写真(5枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー