昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

三浦春馬さん出演映画『コンフィデンスマンJP』 長澤まさみ「死ぬんじゃないよ」のセリフで考えたこと

『コンフィデンスマンJP プリンセス編』

2020/07/26

 長澤まさみ主演・人気ドラマの劇場版第2弾『コンフィデンスマンJP プリンセス編』が7月23日に公開初日を迎え、舞台挨拶は全国201館の劇場で生中継された。この作品には急逝した三浦春馬さんも出演している。

 ファンに向けて長澤は、「愛すべきコンフィデンスマンたちが、みんなそれぞれ、映画の中で頑張ってます。その姿をたくさんの人に観ていただきたいなという風に思います」と話した。ライターの平田裕介さんが、いつのまにかコンフィデンスマン(信用詐欺師)たちに転がされ、引き込まれていく劇場版2作の見どころを綴る。

*以下の記事では、現在公開中の『コンフィデンスマンJP プリンセス編』と、前作『ロマンス編』の内容や結末が述べられていますのでご注意ください。

【公式】『コンフィデンスマンJP』より

◆ ◆ ◆

長澤まさみ「その姿をみんなの目に焼き付けてほしい」

「今日この日を迎えることができて、安心したという気持ちと、とても感慨深い思いでいっぱいです」

 7月23日、映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』初日舞台挨拶で長澤まさみが語った、公開を迎えての一言。新型コロナウイルスの影響で2カ月半あまり公開が延期されていた。

長澤まさみ ©︎getty

 彼女をはじめ、東出昌大や小日向文世ら舞台挨拶に登壇した全員が恋愛詐欺師・ジェシー役で、劇場版前作『ロマンス編』と今作『プリンセス編』で共演した三浦春馬さんには一切触れず、作品の魅力や、撮影現場での和気あいあいとしたエピソードを語る場にしようとする一致団結した想いが感じられた舞台挨拶だったが、その背景には同日朝から、フジテレビの各情報番組へ立て続けに出演したこともあったのかもしれないと思わされた。

「めざましテレビ」で軽部真一アナウンサーから三浦さんについて訊かれた長澤は、「愛敬があって人懐っこくて、とても正義感の強い子だったんじゃないかなと思います。私も弟のように思っていたところがあったので、とても残念ですが、コンフィデンスマンの映画に映っている春馬くんはとてもキラキラと輝いておりますので、その姿をみんなの目に焼き付けてほしいなという気持ちです」と話した。

東出昌大「彼のした選択を言い訳にして…」

「とくダネ!」では三浦さんの名を出して彼に対するコメントを求めたMCの小倉智昭に対し、長澤は「まだ自分の中では消化しきれていないですから……」と言葉を選ぶように話し、三浦さんとの共演シーンについて、「春馬くんは忙しかったんで、朝来て振り付けを覚えて。その日の一日の撮影を二人で乗り切ったんですけど。踊りのシーンもリードしてもらって。一緒に頑張って演じました。踊って」と明かした。

 東出昌大は長い沈黙の後、「まだ当分は受け入れられないだろうなと思います。ただ、すごい頑張り屋さんで、大好きだった彼なので、彼のした選択を言い訳にして僕らが頑張んないということを決めちゃったら、それこそ彼に対して申し訳が立たないので」と語った。

東出昌大 ©︎文藝春秋

 公開初日に映画の中身よりも尋ねるべきことだとばかりに三浦さんに関して問われ、答える彼らの表情には明らかに辛そうなものがあったし、それを見ているこちらも非常にいたたまれない気持ちになった。事前にこうした状況をわかっていたゆえに、舞台挨拶では集まったファンに向けて、作品を語ることに徹したのではないだろうかと想像した。