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「関西のお客さんはおしゃべりだから……」

「(Go Toトラベルは)本当に腹立たしい。家族経営で女将が高齢なので、大都市圏のお客さんは来てほしくないというのが正直なところです。情報番組で、『どんどん来てください』みたいな意見を岩手県行政関係者の声として紹介されているのを観ると本当に驚く。このたまった鬱憤をどこにぶつけたらいいか。関西からのお客さんはみなおしゃべりなので、10分以上フロントでしゃべったりするんですよ。早く部屋に戻って欲しいのに……。7月の連休で東京からもお客さんが来るけれど、電話をして暗に本当に来るのか確認しようと思っています」(旅館従業員)

 また、「県内でも独自に割引キャンペーンなどをしているのでそれで十分」(旅館関係者)だという声もあった。岩手県では、岩手県民を対象に7月11日から「岩手(じもと)に泊まるなら地元割クーポン」という割引クーポンを20万枚発行し、県内の観光業の活性化を始めた。宿泊料金が1人1泊3000円以上の場合に2000円が割り引かれるのだ。

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「Go Toトラベルで全国から旅行客が来るのは不安が大きいので、県民向けの取り組みはありがたいです。まだ具体的に予約が入っているわけではないのですが、今この状況においては、同じお客さんだったら県外よりも県内の人に来て欲しいのが正直なところですから……」(旅館関係者)

県外ナンバーの旅行者に「帰ってほしい」と苦情

「県外から来ても、お客さんの方も居心地が悪いのではないでしょうか」という旅館関係者もいた。岩手県東部の旅館経営者は、県外から来る常連客について申し訳なさそうな口調でこう語る。

「コロナ前からよく泊まりにきてくださる県外からの常連さんがいるのですが、やっぱり岩手は感染者ゼロだから、周りの目が厳しくて。その方は釣りをするために車で来てくださったのですが、旅館の近隣の方が県外ナンバーだと気が付いてしまった。その常連客の方は、近隣の方から『泊まりに来たんですか?』『帰ってほしい』と苦情を言われてしまったんです。本当は連泊の予定だったのですが、その方は『申し訳ない』と、1日で帰っていかれました。こちらとしても心苦しかったです」

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