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ホストの恋人がコロナに罹患した女性の証言

 客の多くはホストに入れ揚げた女性たちだ。業界では「ホス狂い」と呼ばれ、風俗や水商売で働く女性が多いという。ホストと交際しているY子さんも、コロナ禍でも恋人の勤める店舗に飲みに行っているというが、その彼氏がコロナに罹患してしまったという。

「彼氏(担当ホスト)はコロナになり、今は入院しています。ここ1週間、店でもよく『暑い、暑い』って言っていた。重篤化はしていないのですが、こんな状態になっても今月やる自分のバースデーイベントのことを気にしていて、『お金貯めといて』『お前が来られなかったら売り上げ最悪だから』って。体よりも売り上げが大事みたい。(売り上げを上げるように)店からだいぶハッパをかけられていて、店の経営陣も彼の感染が発覚してもさほど気にしていない様子でした」(Y子さん)

 なぜそこまで無理をするのか。「A」をはじめ「B」「C」など、ホストクラブグループの経営を統括する代表者X氏(30代)を電話で直撃した。

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ホスト店が軒を連ねる歌舞伎町の“奥座敷” ©文藝春秋

——6月中旬に「A」「B」「C」の従業員から新型コロナウイルスの感染者が出たのは事実ですか。

「確かに『A』を含め、系列店の従業員からも次々とコロナ患者が発生しています。ですがほとんどが無症状。陽性者は現在10人いて2人は入院しましたが重篤化していませんし、若いから体力あるんだと思います。

 それにこれまでやれる対策はやってきました。店は換気をするように心掛け、空気清浄機や加湿器を置き、入店時はもちろん検温、消毒を徹底。ホストはマスクやフェイスシールドをつけることを現場には呼びかけています。これでも罹ってしまうなら、もう仕方ないと思っています。俺たちも食べていかないといけないから。

 コロナが怖くて出勤したくないホストは出なければいい。自由出勤にしているので休んでいても罰金は取っていません。ホストはそれぞれが個人事業主だからそれぞれの判断に委ねようと思っています」

——なぜ感染者が広がったと思いますか?