文春オンライン

『イソジン吉村』嘘のような本当の話で吉村洋文府知事から感じる「進次郎臭」

論文もまともにない状態で浮かれて記者会見をしちゃ駄目だと思うんですよ

2020/08/05
note

コロナワクチン、いったいどうなったんです?

 さらには、大阪府が大々的に発表していたコロナワクチン。いったいどうなったんです。医療関係者を集めて治験をやり、この秋にはワクチン開発の実用化にむけて大規模治験までするとされていたわけですが、創薬ベンチャーのアンジェスに関しても、結局成果はさっぱりな上に吉村さんが下手な政治主導をやったので責任問題に発展しかねない情勢です。

吉村洋文(大阪府知事)公式アカウントより

国内初のワクチン治験 吉村大阪府知事「前のめりの政治主導」の危うさ - 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20200703/k00/00m/040/136000c

大阪らしいパンチの効いたギャグよりも

 ただでさえ、PCR検査のために医療機関に雨がっぱを配ろうとしたり、一個一個のネタは大阪らしく細やかなギャグでパンチを効かせているのは分かるのですが、なにぶん相手は感染症対策ですので大見得を切るよりもまずは着実な成果を出していき府民国民の請託に応えることのほうが大事なのではないでしょうか。

ADVERTISEMENT

※写真はイメージ ©︎iStock.com

 それにしても、政治家が若くて見栄えが良くて歯切れの良い物言いとともにリーダーシップを発揮しようとすると、どの人も進次郎っぽい感じになるのは何故なのでしょう。吉村洋文さんも弁護士時代に武富士側の顧問弁護士として消費者金融訴訟を手がけていたということ以外は爽やかなイメージで売っている分だけ、ここできっちりと落ち着いた風格を身に着けて一層羽ばたいていってほしいと願っています。

 今回の件が、いい薬になったのではないでしょうか。

 間違っても、府民からつける薬がないと見放されることのないように。

INFORMATION

 ついにこの日が来てしまった……。文春オンラインの謎連載、特にタイトルがあるわけでもない山本一郎の痛快ビジネス記事が待望の単行本化! 現在、Kindle Unlimitedでも読めます。

2019年5月15日発売!!

 その名も『ズレずに生き抜く 仕事も結婚も人生も、パフォーマンスを上げる自己改革』。結婚し、出産に感動するのもつかの間、エクストリーム育児と父父母母介護の修羅を生き抜く著者が贈る、珠玉の特選記事集。どうかご期待ください。

『イソジン吉村』嘘のような本当の話で吉村洋文府知事から感じる「進次郎臭」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー