2020年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。社会部門の第5位は、こちら!(初公開日 2020年1月19日)。
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「この前も朝礼で体育館に向かうとき、先生から『靴下が短すぎる』って言われて、入口で脱がされ、クラスの列に入れてもらえませんでした。ウチの学校は校則が厳しくて下着も白じゃないと先生に怒られる。1、2年生にいたってはスポーツブラでないとダメだって空気。何で白じゃなければいけないんでしょうか?」(浜松市内の女子中学生・14歳)
いま静岡県浜松市の市立中学校の校則の厳しさが話題になっている。「ポニーテール禁止」「マフラー禁止」、さらには「男女ともに下着は白限定」などの項目が、朝日新聞をはじめ全国紙に取り上げられたほか、ネット上でも議論の的となった。
そもそも、これらの校則が注目されたのは、2019年12月、浜松市内の中学校の校則問題を市議会議員と市内のトランスジェンダー研究会が取り上げて、「今の時代に厳しすぎる」と声を上げたことだった。「浜松トランスジェンダー研究会」の鈴木げん代表が明かす。
「きっかけは、あるトランスジェンダーの生徒からの『学生服』についての相談でした。戸籍上は男の子のため、中学校では『学ラン』を着なくてはならず悩んでいました。それで、まずどういうルールで学生服を着なくてはいけないのかを知ろうと、市内の中学の校則を取り寄せ始めた。すると、知れば知るほどLGBTという観点だけじゃなく、市内の校則が問題だらけだと分かったんです」