「世界は彼らのやりたい放題になってしまう」
「ストリーミングサービス、食料品の宅配、サプライチェーンと、どんな業態であろうとアマゾンほどマーケットシェアを増やしている企業は他にありません。GAFAの中でもあたまひとつ抜き出ています。
アマゾンは、いわばステロイドを注射した、ベン・ジョンソンのような企業です。最終的には、それこそ“軍需産業”などすべての分野に手を出すことになるかもしれません。
こうして、経済活動のかなりの部分がGAFAに集中することはよくないことです。ここまで市場を独占されると競争原理が機能しません。
さらにGAFAはロビー活動にも熱心ですから、彼らにますます有利になるよう、政治が動きます。わたしは独占禁止法をもっと強化する必要があると思います。そうしないと世界は彼らのやりたい放題になってしまう」
そして、肥大するGAFAがもたらす歪みはすでに株価に表れていると指摘する。
コロナ後、その他の企業は“間引かれる”
「コロナ後の経済はどうなるのでしょうか。おそらく、すぐに回復するでしょう。回復するどころか前よりもパワフルになると思います。ただし、全体の70%、80%は以前よりも弱体化します。つまり格差がさらに広がります。どのカテゴリーでも、利益を得られるのは2、3の企業だけで、その他の企業は“間引かれる”ということです。
そうした経済社会の頂点に立つのがGAFAです。
株式市場もおそらく上向くでしょう。というのも今の市場は、トップ10%の企業の経済的繁栄を反映しているからです。トップ10%の株価が全体の80%を占めています。
ですからNASDAQが実体経済の指標であると思うのは危険です。それは実体経済の指標ではなく、裕福なアメリカ人の指標なのです。NASDAQはコロナを経ても5月には今年初めの水準に戻り、7月は1月よりも1000ドル以上、上昇しています。
経済的弱者はさらに弱者へと転落
GAFAとマイクロソフトの時価総額の合計はS&P500の5分の1です。つまり株価だけを見ても世界で何が起きているかがまったくわかりません。
コロナで失業した人や街でデモをしている人は経済的弱者です。そういう人はさらに弱者へと転落します。犠牲者と言ってもいい。
しかし、彼らの存在は株価には反映されないのです。株価は弱者にとってはまったく意味がありません」
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さらに、膨張を続けるGAFAが殊勝にもコロナ禍で見せた「贖罪」の意味、ザッカーバーグという存在がはらむ危険性、拡大し続ける経済的格差とコロナ禍の「不都合な真実」などについてもギャロウェイ教授が詳細に語った独占インタビュー「コロナ禍でGAFAだけが焼け太る」は「文藝春秋」9月号、「文藝春秋 電子版」に掲載されている。
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コロナ禍でGAFAだけが焼け太る