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#3 ド・ギョンス(EXO-D.O.)

歌も演技も世界を席捲! 「演技ドル」の枠超えも近い!?

©STUDIO DRAGON CORPORATION

 俳優ド・ギョンス、EXOではD.O.(ディオ)。韓国のスーパーグループEXOのメンバーとしてステージに立つD.O.は、黒髪と大きな瞳が印象的な、心地よい低音ボイスのボーカル担当。

 じつは近年の「演技ドル」というキーワードを語る上で、彼の名前を出さずには決して語れない時代が続いている。EXOの活動と並行し、大作映画からWEBドラマまで、精力的に演技に取り組んできたことが、今こうして実を結んでいるのだ。

 また、出演作の興行成績や視聴率においても、ド・ギョンスパワーは証明済み。連続ドラマ初主演となった「100日の郎君様」は放送当時、同時間視聴率トップや10%越えの大成功。一度見たら忘れられない力強い眼差し、そして繊細な表現力で、ドラマ業界にも大きなインパクトをもたらしたのだ。人気アイドルとは知らずにハマった、従来の時代劇ファン(おもに主婦層)も巻き込みながら、胸キュン時代劇“郎君様ブーム”がお茶の間に起きたことは、まだ記憶に新しい。

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 「演技ドル」ということで言えば、役作りのための坊主頭のエピソードはあまりにも有名。その姿でメンバーと共に歌番組やコンサートに登場することをいとわない、とにかく肝が据わったアイドルとして知られるD.O.。ちなみに、本人もいたくお気に入りだったという、長めの坊主頭をキープしたまま入隊し、現在は兵役中だ。

 過去のCREA本誌インタビューでは、EXOメンバー相手に、手料理を振る舞うこともあると語ってくれていた。軍入隊前になんと調理師免許まで取得したという逸話もあるほど、料理好きなのだ。

 いつかそんな姿の作品も見てみたい。少し気は早いかもしれないが、除隊後のD.O.、そしてド・ギョンスとしてのカムバックにもすでに期待しかない!

ド・ギョンス(EXO-D.O.)

1993年生まれ。本名ド・ギョンス。2012年デビューのEXO(エクソ)・ボーカル、D.O.[ディオ]。「大丈夫、愛だ」('14年)で俳優としてデビュー後、ドラマと映画に主演・助演問わず精力的に出演してきた。入隊前の出演作はタップダンスミュージカル映画『スウィング・キッズ』(日本公開中)となる。最年長メンバーのシウミンに続いて、'19年7月陸軍への早期入隊を発表、世界中のファンに衝撃が走った。SNSアカウントを一切持たないため、本人の去就が伝わらないなか、'20年6月に軍制作ミュージカルにシウミンとともに出演、元気な姿を見せたばかり。’21年1月除隊予定。

 

【出演ドラマ】
ダメダメ夫の正体は? 大きな瞳のツンデレイケメン
「100日の郎君様」

©STUDIO DRAGON CORPORATION

 幼年時代のほろ苦い初恋の思い出を経て青年となるが、誰にも心を開かず不機嫌に生きる世子(=セジャ、王位継承者)であるユル(ド・ギョンス)。

 ある日家臣から、世子嬪(=セジャビン)のソへ(ハン・ソヒ)との夫婦の不仲をとがめられると、腹立ち紛れに「適齢期を過ぎた男女は来月末までにすべて結婚せよ」との理不尽な命を、全国に下してしまう。

 その直後、ユルは暗殺者に狙われ、傷を負ったまま山の中で気を失う。村人の助けで一命を取り留めるが、なんと記憶喪失に。ひょんなことから、平民ウォンドゥク(ド・ギョンス)として、自らが出した結婚命令によって、適齢期を過ぎた聡明な村の娘ホンシム(ナム・ジヒョン)と結婚する羽目に……。

©STUDIO DRAGON CORPORATION

 文武に長けた不機嫌顔の美男子世子から一変、村では生活力ゼロの“使えない”夫になり下がってしまうウォンドゥク。

 身に染みついた習慣から浪費の限りを尽くしても澄まし顔で、お決まりの「不愉快極まりない」を連発する。ダメダメな行動を繰り返す度に、聡明で生活力のある妻・ホンシムが上手にフォローをしてあげ、事なきを得るのだった。

 本作は“フュージョン時代劇”という、史実にはない朝鮮時代の架空の設定。そのせいか、物語前半、貧しくも牧歌的な村の暮らしや、かみ合わないのにどこか微笑ましい新婚生活ぶりなど、まるでコミカルな現代劇のように楽しめる。年代を問わず誰でも魅了される新しいタイプの時代劇として、“郎君様ブーム”を巻き起こしながら各方面から評判となった。

©STUDIO DRAGON CORPORATION

 例えば、少女マンガのような胸キュンシーンも満載。ふたりの間に恋が芽生え出すと、ウォンドゥク最大の魅力・ツンデレな態度がスパーク! 「許可なく私に触れられる唯一の女だ、お前は」といったドキッとするセリフも飛び出し、お茶の間をも大いに萌えさせてくれる。

 物語後半は対照的な展開へ。冷淡でカリスマ性あふれる世子の姿に比べ、ダメ夫の姿はよりいっそう別人のように思えてくるだろう。従来の時代劇とも違う、フレッシュな物語の誕生とともに、作品をヒットに導いたのは初連続ドラマ主演とは思えない、もはや演技ドルの域を超えたパワーを示した俳優ド・ギョンスの魅力に尽きる。

 特に、最大の武器である、つぶらで大きな黒い瞳のクローズアップの連続に、画面の向こうから見つめられるだけでも、ドキドキが止まらないはず!!

©STUDIO DRAGON CORPORATION

「100日の郎君様」 (2018年・tvN)

価格 DVD BOX1・2 各19,000円+税
発行 NHKエンタープライズ
販売元 エイベックス・ピクチャーズ
https://roukunsama.jp/
©STUDIO DRAGON CORPORATION


2作目に迷ったらコレ!

「大丈夫、愛だ」(2014年・SBS)
価格 コンプリート・シンプル DVD BOX1 各5,000 円+税 コンプリート・シンプル BD BOX1・2 各 6,000 円+税  
発売元 NBCユニバーサル・エンターテイメント
http://kandera.jp/sp/daijoubu/
Licensed by CJ E&M Corporation / ©CJ E&M Corporation and GT Entertainment, all rights reserved
謎めいた少年ガンウ役。駆け出し期の演技ドルと思えぬ熱演ぶりで、視聴者に強烈な印象を残した。

 

記事提供:CREA WEB