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「なぜ欲しいのか」を理解する

 課金の負の側面ばかりを書いてきたが、筆者が結論づけたいのは「だから絶対子供に課金をさせてはならない」というものではない。

 そうではなくて、子供が課金したいという気持ちに至ったという事実を受け止め、金額と経済事情がつりあうかどうかの判断を親が下さなければならない、というのが筆者の意見である。

 これはゲームの課金だけの話ではない。おもちゃや洋服、スポーツ用品を買うためにおこづかいをあげるときも、同様の判断を下しているはずだ。

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 スーパー戦隊の番組の途中に挟み込まれるテレビコマーシャルを観て、子供はおもちゃを欲しがる。同じように、ゲーム内の広告を観てキャラクターやアイテムを欲しがっているのだ。

©️iStock.com

「ゲームの中のアイテムは実体がないから」と頭ごなしに否定したくなるかもしれないが、あらゆる娯楽がダウンロード(例えば電子書籍)やストリーミング(例えばNetflix)によって提供される時代に、実体のあるなしで金額の妥当性を判断することは野暮であろう。

 重要なことは、おこづかいで購入したアイテムで楽しい時間を過ごし、友達と一緒に思い出をつくること。その対価として数千円の課金額は妥当だろうか。何かを頑張った対価として妥当だろうか。

 イマドキのゲームはマーケティングが巧みである。その最前線を知るためにも、子供と一緒にゲームをプレイしてみるのもいいだろう。