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政務活動費問題をブレイクさせたのは「号泣議員」

 今回の神戸の橋本市議は「印刷業者に架空の発注をし政務活動費を不正に受け取った」疑惑だが、富山でも印刷会社と口裏を合わせた白紙の領収証がゾロゾロ出てきた。

 神戸も富山も同じ手口。だとするとこれはもう「慣習」の域で、もしかしたら日本全国の地方議会もみんな同じことをやっているのでは?そんな邪推も成り立つ。

 神戸と富山は「たまたまわかりやすいネタ」が最初にあってマスコミがさらに調べたら出てきただけなのだ。そこがゾッとする。

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 救いなのは、国会議員だけでなく地方議員のずさんさにも最近は注目が集まりだしたこと。その「立役者」として私があげたいのは元兵庫県議の野々村竜太郎氏である。あの「号泣県議」。政務活動費と地方議員の問題を一気にブレイクさせた。

号泣する野々村竜太郎兵庫県議(当時) ©時事通信社

 最初は「号泣」という絵面のインパクトに目が行き「わかりやすい物件」だったが、そのうち地方議員もヤバいな、と多くの人が思い出したのだ。それはつまり「自分たちが気づかなかったから、こんなにヌクヌクとしていられたんだ」という苦い衝撃でもある。

 その後も近くの庭の石ころをどけてみたら、見たこともない虫が気持ちよさそうにウジャウジャいた。あまり気づかれないことをいいことに、私たちが見過ごしていたばっかりに。

 国会議員だけでなく近くの地方議員にも注目していくべきだと教えてくれた野々村さん、ある意味ありがとう。