昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

小児性愛者にとってゲームは「子供との出会いの場」

 Nintendo Switchのようなゲーム機はスマートフォンより安全なイメージがあるかもしれませんが、チャットや通話機能が使えるゲームなら危険性は全く同じだと言えます。

 下手をするとゲーム機専用のゲームは低年齢層の利用者が多いので、小児性愛者にとって“効率がいい”出会いの場所になってしまうケースもある。子供とつながるという狙いであえてスマートフォンではなくゲーム機専用のゲームに入り込む大人も少数ながら確実に存在します。

女児を連れ込んでいた大竹容疑者の自宅 ©文藝春秋

 ゲームが悪いわけではないという声もありますが、実際に「子供との出会いの場」として機能してしまっているのは否定できない事実なのです。

 ゲームへの興味が先か、子供への興味が先かはケースによりますが、子供を狙うためにゲームを使う人は確実にいて、ゲームコンテンツ提供側はそういう人間を除外する術がないのです。だからこそ事件に巻き込まれないためには、保護者と子供が一緒に自己防衛の仕方を勉強しておく必要があるのです。

子供がゲームの中で知り合った相手に好意や信頼感を持つことは多い(写真はイメージです) ©iStock.com

被害に遭わないためには

 被害に遭わないために、私は3つの対策をお伝えするようにしています。

 1つめは、子供がオンラインゲームに興味を持ったら、子供だけでなく親自身も一緒にやってみること。一緒にやることで、そのゲームの通信機能や危険性、他の人と文字でやりとりするのか通話もできるのか、ということがわかりますよね。最近はeスポーツやYouTuberといった形でゲームが仕事になる社会になってきていますし、「ゲーム=悪」という時代ではもうないので、頭ごなしに否定するのはむしろ逆効果です。それよりも、子供が好きなものに一緒に興味を持ち、危険性を身をもって実感する方が大事です。

送検のため横浜・青葉署を出る大竹晃史容疑者 ©共同通信社

 2つめは子供がオンラインゲームをする場所を、リビングのような親の目が届く場所に限定すること。親の見ているところで性的な会話は出来ませんし、待ち合わせや年齢の話をしていたら察知することもできます。自分の部屋や家の外、トイレにも持ち込みを禁止するのが効果的です。

 3つめは、それでも目が行き届かないときのためにスマホや回線契約に制限をかけて、利用できるアプリや時間帯を決めること。最近は端末ごとに利用可能時間を設定できるルーターがあり、「高校生の上の子は24時まで、下の子は小学生だから21時まで」のように細かくルールを設定することができます。そんなに高い物ではないので、相談を受けた際にはよくお勧めしています。

 何にせよ一番大事なのは、子供の興味の対象に関心を持って、日常的にコミュニケーションを取ることです。

この記事の写真(6枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー