横浜市青葉区に住む9歳の女の子を2日半に渡り車で連れ回したとして、東京都葛飾区の38歳の男が未成年誘拐者の疑いで逮捕された事件が発生しました。そして2人の接点がオンラインゲームだったことがネットで話題になっています。ですが、オンラインゲームを使って未成年を誘拐する事件は、ここ数年頻発していることはご存じでしょうか。
くり返される「ゲームきっかけ」の誘拐
今年7月、オンラインゲームで知りあった東京都内の小学生の女の子を呼び出したとして、東京都内の男子高校生(18)が未成年誘拐の疑いで逮捕されたと東京新聞が報じました。高校生はゲームのチャット機能などを使い「ゲーム機を買ってあげるから会おうよ」「セックスしよう」と誘っていたそうです。
昨年の8月、オンラインゲームで知りあった兵庫県の女子高校生を自宅に連れ込んで泊めたとして、大阪府四條畷市の派遣社員(50)が未成年者誘拐の疑いで逮捕されたと産経新聞が報じました。
同じ昨年の8月、オンラインゲーム「荒野行動」で知り合った石川県の少女を約2週間連れ回したとして、三重県鈴鹿市の会社員(33)が未成年者誘拐の疑いで逮捕されたと朝日新聞が報じました。男は、妻と2人の娘がいましたが別居状態で、昼は仕事に行き、少女は車の中などで過ごしたそうです。
2018年9月、オンラインゲームで知り合った北海道釧路地方在住の10代女性を、川崎市の自宅に誘いだしたとして、川崎市多摩区の大学生(20)が未成年者誘拐の疑いで逮捕されたと読売新聞が報じました。
オンラインゲームを使った未成年誘拐者事件は、近年に集中する傾向にありますが、古いものは2005年8月にありました。オンラインゲームで知り合った高知市の女子中学生を車で連れ回して暴力を振るったとして、住所不定(本籍・栃木県佐野市)の男(31)が未成年者誘拐と監禁致傷容疑で逮捕されたと高知新聞が報じています。
他にも事例はありますが、なぜこんなことが起きるのでしょうか。目に付くのは、学生が学校から離れる夏休みあたりに、未成年の女性を年齢の離れた男が連れ出すという構図です。しかも分別の付く高校生も巻き込まれるケースもありました。
オンラインゲームは、インターネットを介して多くのプレーヤーが遊び、その過程でチャット(会話)をします。キャラクターの設定では、外見や性別も自由に作れますし、協力プレーをすると当然仲良くなります。実世界では、大人が面識のない子供と仲良くなるのは至難ですが、オンラインゲームを悪用すれば、できてしまうことは、これまでの事件が証明しています。