昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2020/09/18

時間、予算が足りなくて「できない」

 薬剤を使うには、薬を効かせる時間がかかります。元々予定していた所要時間を著しくオーバーするようだと、次に予約しているお客様が待たされることになります。営業時間内にできない、またお客様側の「○○時までにはお店を出たい」などの時間制限に対応できないと、お断りすることがあります。

 お客様が予約時間に遅刻する場合も同じです。10〜20分の遅れでも、状況によって美容師の技術ではカバーしきれない場合があります。

 例えばカラーは、幾つもの工程が必要な場合もあります。グラデーションカラーやバレイヤージュカラーなどの特殊なヘアスタイルは、1回のカラーでは再現できず、2回、3回分のカラーの工程が必要になります。

 


 
 なので、戴く代金も2回分、3回分のカラー料金になります。工程が増えるほどプラスで代金がかかり、特殊な工程やハイエンドな薬剤には別料金で対応するお店が多いです。

 予約時には事前に「そのようなヘアスタイルにしたい」と伝えましょう。どれくらい時間と予算がかかるか、大まかに把握することができます。

「自分にはできない」

 美容師は「自分にはできない」という理由で断ることもあります。これには、「やりたくない」「うまくできない」の2パターンがあります。

「やりたくない」とは、お客様の「こうしたい」のイメージに賛同できない状態です。

 これは正直に言うと、ベテラン美容師さんに多く見られます。技術的にとても上手な美容師なんだけど、作る物へのこだわりが強すぎると「そのヘアスタイルはカッコよくない」とチャレンジさせてもらえない。その美容師さんにとって、自分の方程式から外れた最新トレンドのヘアスタイルが肯定できないのです。

 美容師さん自身の絶対領域が凝り固まってしまうと、新しいヘアスタイルやファッションに否定的になり、トレンドとは離れてしまう場合もあります。

「うまくできない」とは、その美容師さんがやり方を知らない、やったことがない場合にお断りする状態です。

 美容師さんは皆お洒落な人なイメージが強いですが、中にはトレンドに疎い方もいます。ファッショントレンドに対する興味が薄れてしまうと、あっという間に流行は移り変わって行きます。勉強不足というか、特徴を捉えきれないままでいると、求めるヘアスタイルを再現できません。

z