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「そやな。いっぱい未来の話しよう!」寂しげな表情で…三浦春馬の遺作にいかに向き合うべきか

2020/09/20

「何もなかったようにお話ししていくのが難しいなと思いまして……。ドラマについてのことを、少しだけお話しさせてください。もう2週間とちょっと経ちますが、とても悲しいことがありました。

 発表にもあったのですが、『おカネの切れ目が恋のはじまり』というドラマが9月から放送予定だったのですが、撮影が済んでいるものはそのままに。そして、これからのところは一部変更をして放送をすることが決まりました」

 2020年8月2日。松岡茉優はMCを務めるラジオ番組『松岡茉優 マチネのまえに』で、三浦春馬さんと共演したドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』についての想いを、ときおり声を震わせながら、それでも慎重に言葉を選び、噛みしめるようにして語った。

『おカネの切れ目が恋のはじまり』公式HPより

「本当に素晴らしいあのお芝居を見てほしい」

「この判断、決断についてはまっさらな正解というのはないだろうなと思います。でも、私のとても個人的な気持ちとして、1ヶ月と少し、近くで相手役としてお芝居を受けていた身として、あの素晴らしい猿渡慶太という人物を皆様に見てほしいと思いました。猿渡慶太、サルくんは彼しかいないなと思います。本当に素晴らしいあのお芝居を見てほしい」

 彼女の願い通り、あの7月18日から2ヶ月後の9月15日に『おカネの切れ目が恋のはじまり』の第1回が放送されたわけだが、たしかに三浦さんが演じた猿渡慶太は素晴らしい人物だった。

松岡茉優 ©getty

 玩具メーカー“モンキーパス”の経理部で働く九鬼玲子(松岡茉優)は、お金も物も無駄使いしない清貧を極めた生き方を貫く女子。

 1年前から狙っていた1680円の豆皿を買おうと店に向かった彼女だったが、そこへバーベキューに使えそうだという非常に軽い気持ちで豆皿を買っていく男が。1年越しの片思いの相手だった豆皿をいとも簡単に奪い去られたショックに打ちひしがれるなか、営業部から経理部に異動してきた社長の御曹司の教育係を務めることに。

 その御曹司の名は猿渡慶太(三浦春馬)。彼が豆皿を買った男であったことに驚き、その度を越した浪費男子ぶりに呆れる玲子だが、さらに放蕩ぶりに激怒した父親からマンションを追い出されてしまったからと彼女の家に転がり込んでくる……。