文春オンライン

「ヒガシとは待遇が違いすぎて…」 “ジャニーズ退所”少年隊・植草克秀、錦織一清がこぼしていた「格差」

note

「将来は東山さんとジュリーさんが事務所の中心に…」

 一躍、スターの仲間入りをした3人。センターポジションに立つことが多かった錦織が軸と見られていたが、やはり、事務所内では東山が特別だった。東山は、人懐っこい性格から、ジャニー氏の姉、メリー喜多川氏(当時副社長)からもかわいがられ、女優の森光子さんら、芸能界の大物たちも東山のファンになっていった。そして、メリー氏の長女、藤島ジュリー景子氏(現社長)との「関係」も囁かれるようになった。

「ジュリーさんと東山さんは同学年で、仲も良かった。ジュリーさんは大学卒業後、フジテレビに入社しましたが、後にジャニーズ事務所に入り、早くから『後継者』として見られていました。そして、『将来は東山さんとジュリーさんが事務所の中心的存在になっていく』という期待も含めた声が、事務所の内外で広がっていました」(スポーツ紙デスク)

ジャニーズ事務所に残留する東山紀之

「ヒガシとは待遇が違いすぎて……」

 90年代に入ると、東山は、人気面でも「抜けた存在」になった。数々のドラマに主演し、映画、舞台にも主要キャストで出演。声の良さで、ナレーションの仕事も入るようになった。一方で、錦織、植草の露出は減少した。と同時に「収入格差」も生じていたようで、植草は、親しくなった共演者たちにこんな愚痴を漏らしていたという。

ADVERTISEMENT

「よく言っていましたね。『僕とニシキ(錦織)は、月給30万円で働いているんです。ヒガシとは待遇が違いすぎて』と。90年代半ばのことですが……」(民放キー局のドラマスタッフ)

 それでも、3人は舞台を中心にグループとしての活動を続けた。毎年夏には東京・青山劇場で開催のミュージカル「PLAYZONE」(通称プレゾン)シリーズを恒例化。実に23年も継続した。少年隊としては年に1度、メンバー3人がそろう場になっていたが、08年8月31日、同作の大阪・梅田芸術劇場公演を最後に、シリーズの出演を後輩たちに託すと、3人での活動は休止状態になった。