9月27日未明、俳優の竹内結子さん(40)が亡くなった。状況から、警視庁は自殺とみている。多くの作品に出演した人気女優の早すぎる訃報に、驚きの声が広がっている。

「週刊文春」の記者時代に竹内さんを取材したジャーナリストの中村竜太郎氏は、「家族仲がよく、出演作も途切れず、順風満帆に見えていた。なぜ自ら命を絶たねばならなかったか…」と語る。中村氏が語る取材のエピソードから浮かび上がるのは、芯の強い竹内さんの姿だった。

(構成:文春オンライン編集部)

竹内結子さん ©時事通信社

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前日も普段と変わらない様子

 竹内結子さんの訃報に接したとき、思わず耳を疑いました。27日午前2時ごろ、夫で俳優の中林大樹(たいき)さん(35)が、東京・渋谷区の自室のクローゼットで首を吊ってぐったりしていた竹内さんを発見したそうです。駆け付けた消防署員らによって、病院へ救急搬送されたものの、死亡が確認されました。

 命を絶った理由を書いた遺書などはありませんでした。大樹さんも「ふだんと変わらない様子で、思い当たることはない」と憔悴した様子で語っているそうです。竹内さんの所属事務所のスターダストプロモーションも「社員は驚きと悲しみで呆然としております」とコメントを出しました。前日、26日の夜も、竹内さんと大樹さん、そしてお子さん2人の家族4人で夕食をとり、いつも通りに過ごしていました。

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 竹内さんは2005年6月、25歳のときに、映画『いま、会いにゆきます』で共演した歌舞伎俳優の中村獅童さん(48)と結婚します。同じ年に長男を出産しますが、獅童さんの不倫疑惑が持ち上がりました。2006年、獅童さんが酒気帯び運転で検挙された際、車内の助手席に、竹内さんではない女性が乗っていたのです。発覚後すぐに竹内さんは、1歳にならない息子とともに家を出ました。獅童さんとの間で長男の親権を争い、ようやく2008年に獅童さんとの離婚が成立します。親権を得た結子さんは、シングルマザーとしてお子さんを育てることになりました。