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「シャンシャン帰国」の理由は繁殖のお相手探し…現代パンダのハイテクすぎる“婚活”の実態

2020/10/09
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シャンシャンが帰るのは、あのパンダの先輩も行く基地か

 シャンシャンはどこの基地に返還されるのだろうか。パンダの返還を管轄する東京都 建設局公園緑地部計画課の担当者によると、東京都と中国双方の協議により、シャンシャン帰国の時期は2020年12月31日までで合意。延長の予定はないという。

 帰国について上野動物園では、今回も航空便での輸送を考えている。帰国予定日は、コロナ禍によって航空便が休止しているため未定。しかし先日、パンダ輸送の入札公告が締め切られた。返還への準備は着々と進んでいるようだ。

※画像はイメージです ©iStock.com

 上野動物園によると、現時点では受け入れ基地も決定していないとのこと。しかし、シャンシャンの両親が「中国パンダ保護研究センター都江堰(とこうえん)基地」(以下、都江堰基地)から日本へやって来たことや、パンダの隔離検疫施設があること。さらに、多くのパンダが渡航や海外からの帰国の際に、都江堰基地で隔離・検疫検査を受けていることから、ファンの間では、都江堰基地へ行くという予想も出ている。

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 都江堰基地は、神戸市立王子動物園のタンタンが返還される予定の場所でもある。パンダの生息地に近くて緑も多い。老齢のパンダのケアのほか、繁殖にも力をいれており、しっかりとした研究施設もある。

 検疫のため、帰国前は1か月ほど室内展示場で過ごすことになる。お気に入りの櫓やハンモックならぬシャンモックで過ごすシャンシャンに会うなら、いまのうちかもしれない。