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「今日の面接の子、かわいかったな」「じゃあ採用!」女性を働きづらくする“職場の空気”の正体

 残念ながらこうしたホモソーシャルな環境では、時に下ネタを交えながら女性(そして時には男性)をモノとして扱うことが許されてしまいます。

 またそうした空気に反論でもすれば、「モテない女の嫉妬」「若い女に嫉妬しているんだろう」などと解釈されてしまうこともありますよね。大学のサークルで見られる「華の一女・嫉妬の二女」などという考え方も、その一例。

 でも、この漫画の主人公がモヤモヤしたのは、決して嫉妬からではなりません。人の見た目に対してとやかくいうことはそもそも失礼なこと。にも関わらず、職場の同僚がおおっぴらに女性の見た目で評価し、モノのように扱うことに対して、違和感を持ったのです。女性は、誰かのモチベーションを上げるためのお飾りではないのですから。

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 そして、あくまで「付き合いたいか、ヤレるか」というのも相互の同意に基づくものです。「一方的に決めつけて評価できる」という考え方を温存し、ノリで楽しむホモソーシャルな価値観は、とても危険なものであると感じます。

 誰かを傷つけ、分断する仕方のコミュニケーションでしか仲間との絆を感じられないわけはありません。今回漫画をTwitterに掲載したところ、男性と思われるアカウントからも、たくさんコメントをいただきました。ホモソーシャルな空気に違和感を持つ人が増えてきたからこそ、次の世代にはもっとフェアで気持ちのいい空気を残していきたいと思います。

(漫画:keika、編集後記:伊藤まり

 パレットークでは、「こうあるべき」を、超えてゆく。をテーマに、LGBTQ+、フェミニズム、多様性について、漫画やインタビューを通して発信している。

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