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「寝グセ直しスプレーは意味がない」美容師がやっている“本当の寝グセの対処法”

2020/11/15

 美容界の永遠の課題、それが寝癖。

 限られた朝の時間を支配する、憎き存在。寝癖は不可避です、どんなに姿勢良く寝ても寝癖はついてしまいます。

 そして寝癖頭のままでは、どう頑張ってもカッコよくはなりません。ビシッとオーダーのスーツを着こなしても、寝癖頭では様になりません。また、経験のある方もいるかと思いますが、寝癖はヘアワックスでは直りません。

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写真はイメージです ©iStock.com

 結びグセや帽子グセのように、長い時間髪に圧がかかってつく癖もありますが、寝癖がつくのには、別の理由があります。

 一分一秒でも朝の時間を有効に使いたいのに、毎日芸術的な寝癖と戦い続けている貴方へ、寝癖との戦い方をお教えしましょう。

寝癖はなぜつく?

 大前提として、髪の毛には水に濡れた状態では柔らかく、乾いた状態では硬くなるという性質があります。ですから、髪の形には、濡れていた髪が乾いた瞬間の形状が反映されます。

 つまり「濡れた髪が乾いた時に癖がつく」のです。

©操作イトウ

 美容師が髪を乾かす際にドライヤーで乾かすことを推奨するのはこのためです。乾く瞬間の髪の毛の方向を誘導できるので、ヘアスタイルを整形しやすい。

 例えばウェーブのついた髪を引っ張りながら乾かせば伸ばすことができたり、ふんわりさせたい所、ぺちゃんとさせたい所を意図的につくることができます。

 髪の毛は水分に過敏に反応しています。乾いている時は固定されていますが、梅雨時の髪が上手く整わないことからわかる通り、大気中の湿気に触れるだけでも髪の毛の形は変化します。