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「引くくらい泣いた」朝ドラ「エール」野間口徹が明かす「志村けんさんへの感謝」

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「普段は忙しくて絶対に見られない朝ドラを自粛期間中、皆さん、再放送で見てくれたんですね。『やっぱり朝ドラ面白いね』『バンブーのマスターいいね』って言ってもらえて。そのことで気持ちを持ち直したんです。再放送まで見てくれて、再開を待ってくれている人たちがいる。そういう方々に恩返しというか、感謝をしながら、やらなきゃいけないと強く思いました。だから、『エール』があってよかったなと本当に思いましたね」

窪田と二階堂(NHK提供)

台本にないことを仕掛けられて

 昨年9月のクランクインからコロナ禍での収録中断を挟み、1年以上。すでに撮影は全て終了しているが、オールアップの挨拶ではあの人のことを思い出して大泣きしたという。

「ギャン泣きしてしまいました。手短にコメントしようかと思ったんですけど……、志村さんが亡くなったことが一番大きくて、いろいろなことが駆け巡って、感謝しかないなと思いました。感謝って常々、人に伝えていないとダメだなって。次でいいやと思わないようにしようと、この1年で思いましたね。

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 4、5年前、志村さんの体調が悪かった時があったのですが、それでもあの方はすごくストイックに笑いを追求されるんです。時間をかけて、『この笑いがいい』『こうしたい』とすごく詰めて仕事をされる方。台本にないことを仕掛けてこられることもありました。で、アドリブで返すと、志村さんが口の端で少しだけニヤッとする。『返してきたな』という顔をされる時があって。決して後で良かったと褒めてくれるタイプではないんです。でも、僕としては、あの志村さんに認めてもらえたような気がして、すごく嬉しかったですね。

 オールアップの挨拶で、志村さんのその顔が浮かんだ時、僕はもう言葉が出てこなくなってしまって。すごく泣いちゃって。自分でも引きました(笑)。

 だけど……、志村さんって誰もが知っていて、ホント、日本中の人の兄貴というか、お父さんというか、そういう存在だったと思います」

 その志村けんは、最終週で再登場することが決まっている。「喫茶バンブー」での野間口の演技とともに長きにわたる物語の結末を楽しみにしたい。

 11月19日(木)発売の「週刊文春」では、野間口のインタビューのほか、森七菜や志田未来ら共演者が明かす名場面、プロデューサーや監督が語る撮影秘話、窪田と二階堂の知られざる関係など、「完全保存版」と題して5ページにわたって「エールの秘密」を特集している。

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