一方で、作品の出来に関してはネット上でもなかなか厳しい評価が並ぶ。作品の製作スタッフのひとりもこう言う。
「正直、『ドクター・デス』は内容的には名作という感じではない(笑)。演者の皆さんの好演、シークレットキャストの怪演や原作は素晴らしいんですが…ちょっと犯人の動機の掘り下げが薄かったり、ご都合主義すぎる展開があったりと、製作の中心だった日テレ局内でも作品の出来についてはあまり評価がよくない。
自社のアナウンサーを何人も出演させる内輪ネタも『滑っている』というのが専らの評判なんです。それだけにヒットに持って行ってくれた俳優陣には感謝ですね」
「宣伝のための取材も喜んでくれる」
そんな出演陣の中でも、北川は特に現場での評価も高いのだという。
「作中ではクールビューティのような役をやることが多いですが、実際の現場ではすごく気さくなタイプ。とにかく謙虚だし、真面目ですね。アクションシーンも動き方が難しいので人によっては結構、嫌がったり注文が多かったりする女優さんもいるんですが、北川さんはいつも全力で取り組んでくれる。楽しんでやってくれるので現場の雰囲気が明るくなるんです。
今回の『ドクター・デス』の現場には夫のDAIGOさんがシュークリームの差し入れをしてくれましたし、夫婦揃ってとてもありがたいですね」(前出・製作スタッフ)
撮影現場以外でもその“愛される人柄”は変わらないようだ。
「作品の宣伝のための取材も面倒なことが多いので、嫌がる人もいる。でも、北川さんは『取材あるんですか。よかったです!』と取材を決めてきたこと自体を喜んでくれますし、受け答えもしっかりしている。あれだけの人気女優だと周囲からも色んな声が出そうですが、北川さんに関してはスタッフ周りでも悪い話を聞きませんね」(前出・配給会社社員)
今後は12月に『約束のネバーランド』、来年2月には『ファーストラヴ』と2本の話題作の公開が控える。その後も故・志村けんさんと共演予定だった映画『キネマの神様』に加えて、春にはTBSでのドラマ主演も決まっているという。
11月14日の舞台あいさつでは「お客様の顔が見たくて私たちはこうして映画を撮影しているのだと改めて感じました」とファンへの感謝を語った北川。今後も彼女の“全集中の呼吸”は続きそうだ。