「解体している間も、DMのやりとりをしていました」
事件を起こす1ヶ月前には、遺書のようなメモを書いている。家族と、通っている病院に宛てたものだった。内容は「意識不明になったら、治療をせずに殺してください」「今日こそ、自殺するので、殺してください」などだ。
「私が自殺する意思がある内容を示すものです。しかし書くだけで、未遂はしていません。死のうとしたわけではありませんから。そのメモは、自分の部屋の、目立つところに置いていました。父に対して、私が精神的に弱っていることをアピールしたのです。自殺しそうな状態でお金を無心すれば、お金を引っ張れると思ったのです。メモを読んだかはわかりませんが、父は態度を軟化させました。お金を引っ張ることが目的です。創作の文章であり、私が強い希死念慮を持っているように、父に印象付けをしたかったのです。その目的に沿って書きました」
その結果、「効果を発揮」して、市民税や国民健康保険料を全額支払ってもらうことができたという。
また、弁護人は、9人の遺体を解体している間のことについても質問した。
「解体している間も、他の人と(TwitterのDM等で)メッセージのやりとりをしていました。解体中にメッセージが来ても、追われている感じではありませんでした。解体しているときは、一回、一回、目の前のことに集中していました。一方で、やりとりをしながら、相手からお金を引き出せるか、引き出せないなら、レイプして殺害できる相手を探していました。寝る時間はありました。(メッセージのやりとりは)肉体労働とは違って、布団の中で寝ながら携帯を触っているだけでした。半睡眠状態のような感じです」
「一人あたり、大きな骨が8本出ます」
遺体解体では、「血抜きをしていれば、肉をそぐときには血はほとんど出ません。食肉を切ったり、魚をさばくときの心境とはまったく違います。やらなければ、つかまってしまうという必死な面と、こうすれば効率的に作業ができるなとも考えていました」と白石被告は述べる。その上で、頭部遺体は猫砂を入れたクーラーボックスに入れているが、弁護人から「表情は目に入ったのか?」と聞かれて、こう答えている。
「目に入りました。こんな顔をするのか、という感じでした。ただ、全員のことは思い出せません。(今日のやりとりでは)最後の方、Iさんの表情は思い出しました」
その後、匂いを消すために、腕や足、肋骨などの骨を鍋に入れた。
「一人あたり、大きな骨が8本出ます。両側を煮ます。そのため、16回、煮ることになります。2~3時間で終わりましたので、1回10分ぐらいだったと思います。その後、冷蔵庫に入れて、乾燥させました。長くても30分ぐらいだったと思います。
肉片はジップロックに入れて、新聞紙で包みました。新聞紙に包むジップロックは1つのときもあれば、2つのときもありました。4つぐらいにわけて、ゴミ袋に入れました。40リットルや50リットルの大き目な袋です。1回では4~5袋になりました。一度では捨てられないので、2~3回にわけて捨てました。朝になって、出勤する人や通学する人がいるときに捨てれば、怪しまれないと思いました。他の住民が捨てて、ゴミがたまり、匂いがあるような時に捨てたのです」
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