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同じ学部で学ばれた女性皇族といえば……

 愛子さまは学習院大学文学部日本語日本文学科に進学される。4月3日に予定されていた入学式は中止、オリエンテーションや授業開始日は4月中旬以降に繰り下げられ、詳しい日程について再検討が進められているという。

 学習院大学のなかでも天皇陛下が学ばれた文学部史学科や、「国際的なビジネスの第一線で活躍できる人を育成する」という国際社会科学部ではなく、文学部日本語日本文学科を選ばれた。愛子さまは、女子高等科の卒業レポートも「平安文学に見る猫や犬、人との関わり」について書かれている。

愛子さまと「セブン」(2016年、15歳のお誕生日に際してのご近影) 宮内庁提供

 同じく学習院大学文学部国文学科(現・日本語日本文学科)で学ばれた皇族といえば、「サーヤ」の愛称で親しまれた紀宮さま(現・黒田清子さん)を思い出す。学習院大学入学式の日、「白と黒のチェックのツーピース姿の紀宮さまは友人とにこやかに言葉を交わしながら、学習院創立百周年記念会館内の式場に入られた。式後は、構内をご見学。同大文学部国文学科百十三人の新入生の一人として、大学生活のスタートを切られた」と報じられている(毎日新聞1988年4月9日)。

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 ご結婚前に山階鳥類研究所で勤務され、「皇居と赤坂御用地におけるカワセミの繁殖状況」など数々の論文を執筆、鳥類のご研究をなさってきたイメージが強いかもしれないが、大学時代は国文学を専攻されている。和歌の研究を続けられ、天皇や上皇の勅宣によって編纂された勅撰和歌集である八代集(「古今集」から「新古今集」まで)におさめられた「四季の歌」を分類研究した卒業論文を提出されている(「八代集四季の歌における感覚表現」)。また盲導犬の訓練にも関心をお持ちになり、学習院女子中等科以来の日本舞踊も続けられていた。

美智子さまと紀宮さま(当時) 宮内庁提供

 愛子さまが進学される文学部日本語日本文学科では、1年で一般教養を学んだ後、日本文学系か教育系いずれかの専門的な課程に進むという。学習院初等科を卒業する前には「藤原道長」をテーマにレポートを書かれた(「女性自身」2020年2月11日号)という愛子さまだから、日本文学系の研究に進まれるような気もするし、大学生活のなかで試行錯誤されながら、興味関心を持たれた分野を深められていくことだろう。サークル活動に参加されることや、海外留学も視野に入れられているかもしれない。そしてあと2年で、成年皇族として公務を担われることになる。